ヒモ夫の日常

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大学生と名画80「激突!」(1971年)

「激突!」(1971年)

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くうううスピルバーグぅぅ

こんにちは。画像ちっちゃ!

いま地上家族と一緒に「パラサイト」を見ています。アレも非常に面白い映画ですね。だから全然筆が進みません。おもしろすぎですやっぱり。

一度映画館で見ましたが、また見たいと思っていたので良かったです。私はあの半地下の家族の妹ちゃんが好きです。かわいいんですよね。好きです。

アカデミー賞も受賞した作品なので皆さんも是非見てみてくださいね!今日は「パラサイト」についてでした!!

リストによると

ジャンル:意外な快作

監督:スティーブン・スピルバーグ

主演:D・ウイーバー

コメント: 前を行く大型トレーラーにイライラした、追い抜いただけなのに・・・。スピルバーグ監督の記念碑的な処女作。

リストより

 だそうです。あの「アラビアのロレンス」とか「ベン・ハー」を見て育った、スピルバーグ監督の処女作です。しかもスピルバーグ監督は、アルフレッド・ヒッチコック監督からも非常に影響を受けていたそうです。この後に「シンドラーのリスト」を作ったんですかね?

今回もツタヤ作品なので、特典映像が付いていたのですがこれまた最高でした。監督本人による、撮影秘話とスピルバーグがTVマンだった頃のお話がついてました。刺激的。それも含めまた面白い映画でした。

どんな映画?

邦題は「激突!」ですが、本題は「DUEL」って書いてました。DVDのUIがあまりにひどすぎて何度もロゴを見せられて覚えましたが、デュエルって決闘って訳されますよね。デュエル・マスターズとかとかもそうなんですが、ちょっとそれとは違いました。激突がピッタリです。

文字通り、あるオジサンが砂漠を車で横断し、家に帰ろうとします。そしたら前に大きなトラックがいるんです。トラックなので遅い。だから追い抜きをしようとしますが、追い抜いたら逆に追い抜いてくる、また追い抜こうとしたら今度は左によって妨害してくる。やっと手で追い越せって合図を出してきたと思ったら、対向車が猛スピードで迫ってきたり、追い越させる気が無いんですよね。

主人公は頭にきてぶっちぎって追い抜きをするんですが、そこからトラックの顔色が急変。音楽と主にガンガン車間距離を詰めて来るんですよ。一生そんな事をしている映画です。どんなに逃げても、絶対に追ってくる。

スピルバーグ監督いわく、普通のいつもの車の運転、車道が、一気に「ジャングルになる」といっていました。

は?

この作品はある作家さんの短篇小説が原作です。その小説でも気が狂っているのはトラックとしか書いていないんですよ。映画もそうなんですが、ドライバーの顔は一切描かれて無くて一生トラックが主人公を追いかけているんです。それ以上でもそれ以下でもありません。何故追いかけてくるのか、どんな目的があるのか、そして映画のラストはどうなるのか?なんのメッセージが・・・とかなーんも考えなくてよろしい。どの映画も娯楽映画!とかいいながら問題提起の匂わせをしてくるじゃないですか。本人に聞くと違うよって言うと思いますがね。

そういうのが一切ないです。濃縮されたスリルのみ。すごいです。よくこんなの撮ろうと思ったなって感じ。TV監督として頑張ってたスピルバーグに映画のチャンスが来て、傑作を書いて出したかったらしく、そこで映画化したい!!と思ったのが激突だったそう。なんの面識もない原作者にアポをとったところ自分の一番面白い作品を持ってきて欲しい、と言われ「刑事コロンボ」を持っていったそうです。そこから段階を踏んで映画化に乗り切る。何とこの映画、砂漠とか車とか結構壮大なんですけどなんと10日で撮れ、と言われていたらしいです。凄まじい。やるしか無いので、マジでやり遂げたそうです。そこらへんのこだわりもおもしろかった。

数々の積み重ねで、一つ生み出し、そこからもう一つ生み出していくんですね。

好きなところ

やっぱりスピルバーグ監督のルーツのようなものを知れたことでしょうか。

監督の映画では、恐怖だったり未知のものって絶対姿を表さないんですよね最初は。スーパーエイトでは最後まで未確認生物の姿は見せませんし、ジョーズのオープニング、ジュラシック・パークのオープニング、そしてこの激突のトラックに至っては最後まで運転手が出てこない。あくまでも車を見せることを徹底していました。

これに関しては、原作を忠実に再現したいから、そして偉大な監督たちから学んだサスペンスを追い求めていたからだと発言していましたが、それが後の自分の作品に影響しているんですね。「私はノスタルジアに弱いんだ」といっていて、自分が関わったり作った作品を大事にしたいと言い、効果音や役者も気に入った人は多く使うようで、このトラックの唸りはジョーズにも使われていました。

あとはスピルバーグフェイスとかいうやつですね。トラックが前方で待ち伏せをしているのを見た主人公のあの顔!!ドキドキしました。

あとインタビューでオモシロイと思ったのは、ラストシーンの話です。すごい豪快なラストシーンなんですけど、「あのトラックはゴジラだよ」といっていて、日本の特撮ってすげえと思いましたね!!

そのトラックを決めたときのエピソードも面白かった。古い車種をわざと選んだらしいんですが、正面から見たら顔に見えるからって言ってました。幼稚園児??

まとめ

映画を見ていてもインタビューを聴いていてもそうですが、彼らの異常な消費活動にドン引きします。この映画を創る際に参考にした映像や監督の話もたくさんしていましたし、彼がテレビドラマの監督をしていたときの話にも沢山の作品を挙げていて引きましたね。まじで好きだし、まじで見てるし、まじになって作ってるんですよね。ほんとにすごいです。ひとつひとつ作っていくこと、それが次につながっていく。そして自分が作ったものを自分で信じていないと真面目な映画なんて作れないよ!って言っていましたね。他にも沢山のすげえシーンや、インタビューがあってとても楽しかったです。

でもパラサイトを立て続けに見たので、乳首を時計回りにいじるシーンしか頭の中には残っていませんがね!!!