ヒモ夫の日常

駄文、愚文

本業「ヒモ」、副業「ライター」(5月の振り返り

5月某日。

 

僕の彼女がインターン先で大変お世話になったという方と、僕と、彼女と3人で飲み会が行われた。

 

僕が彼女から話を聞いたりして勝手に想像していたイメージが「マッチョ(体育会系的)な人」だったので、マッチョさん(仮名)と呼ぶことにする。

 

彼女が「僕とマッチョさんは絶対に気が合うから」というので、トボトボと彼女の後ろを付いて集合場所へ向かった。

 

マッチョさんは仕事の都合で集合時間に遅れた。僕は我慢したけど、耐えられなくてこれから食事をとるのにも関わらず、「ハムエッグパイ」を食べた。パイ生地は本当に美味しい。

 

僕がパンをモグついているとマッチョさんが現れた。正直最悪な出会いだと思った。どうせ奢ってもらえると思っているクソガキが、「集合時間に遅れるのが悪いですよ」と言わんばかりにパイ生地を食っている。

 

僕の彼女が出来た人間である分、自分の腹の都合もコントロールできない男と付き合っていて心底マッチョさんはがっかりしたろうなと思う。

 

だから僕はひたすらヘラヘラした。本当にお腹が空いていただけなので、悪意も敵意も、失礼なことしちゃった……みたいな気も使っていないように見せるべく必死でヘラヘラした。

 

するとマッチョさんは、「こういうタイプか!喧嘩しようとも思えない感じね!」と言った。僕はこの人凄いな~と思った。全部バレている。衝突したくない傷つきたくないがゆえに、ヘラヘラしたのを一瞬で見抜かれた。

 

飲食店に着いて、最初は僕も探り合いの泡会話(意味のない会話の意)を繰り広げていたけど、マッチョさんは占い師のようだった。彼は僕と話しながら「今まで出会った人間パターン辞典」を引き、「君はこういうタイプでしょ?」と僕をそのデータに当てはめて行く。

 

それにまんまと当てはまっていく僕。

 

そして、10分位話していると「君は彼女のヒモだね!、時代が時代だったら女社長の助手席に乗ってたと思うよ」と言われた。

 

ギクッ!

 

もちろん僕は今の彼女が好きで、6年間も一緒にいるけど、その理由は別に「好きだから」ではない。僕の彼女は僕を「ポケモンか何か」だと思っていて、サトシのピカチュウの如く放し飼いにし、僕の生活を見て楽しんでいる。

 

僕は生きるだけで、彼女を楽しませていると自覚していた。彼女がお金や名誉も考えず僕を飼ってくれる事を自覚していた。

 

まごうことなき「ヒモの自覚」があったのだ。

 

それをものの数分で見抜かれてしまった。僕はすぐに方向転換をして、腹を割って全部話すことにした。考えていることも、彼女との事も、絶望している事も全部話した。マッチョはそれを面白がって、受け入れて、楽しんでくれた。

 

僕はマッチョも彼女もどっちも大好きになった。僕みたいな人間は警戒心が強いようで案外チョロいんだと思う。

 

完。

 

 

 

ここでなんちゃってエッセイは終了です。ここからはちゃんと5月の振り返りをします。

 

まずは、初めての仕事を体験しました。しかも結構な失敗をしました。

 

 

ofsp0604-oto363.hatenablog.com

 

詳細はこちらからご覧いただけます。

 

しかし凄く良い経験で、未だに変なプライドや傷つきたくない気持ちを持っていて、なんのために『エヴァ』を観たんだと心底自分が嫌になり、愛おしくなりました。

 

そこから悩みます。

 

僕の近年の悩みは「インテリ風オタク」になってしまっているという事実です。このブログを始めた頃は、とにかく書くことが楽しくて、変なギャグやキモい例えを書きまくっていたのに、映画を100本観たせいで急にサブカルチックになったり、勉強する事の楽しさを再確認して、いろんなものを見るようになりました。

 

そこで、ただの無知な学生が楽しくやっていた場所から、ちょっと賢くて考える力を手に入れた中途半端な人間が、なんだか頭の良さそうな事を書く場所になってしまっていたのです。

 

 

そして今日。この悩みはまだ続いていました。根は真面目であるものの、もっとふざけていたい。でも賢ぶりたい、これから何を書いて、どんな風に生きようか迷っていたのです。

 

ふと彼女と電話していて、「今週のゴッドタンがなぜ凄いのか」「宮迫中田のYouTube番組がなぜアンバランスなのか」などを嬉々として話して居た際に、「YouTubeやって話そうかな」という話題が出ました。

 

でも僕はなんの専門家でもなければ、肩書も無い。作品やコンテンツについて語るエンタメは「肩書」が物を言いいます。大ヒット作家の作品批評と、素人の批評では圧倒的に前者のほうが説得力があるからです。

 

しかし、彼女は「素人だから面白いんだよ」と反抗的態度を取るのです。僕はありとあらゆる例を用いて説得しようとしましたが、彼女はうなずきません。さらに彼女は「若者だから、詳しくないから、素人だからこそ親近感が湧くし、なんでこんな奴が大真面目に語ってるんだ?ってなって面白いじゃん」というのです。

 

それだ!!!!!!

 

専門家でも無いからこそ、ハードルが下がるし、素人の癖に何いってんだ?というボケにもなる。そしてそんな同しようもないやつが、本質を突いた時、人間は「やるやん!」となる。ヤンキー猫ちゃんに傘さす現象と一緒です。

 

僕の理論で考えると、「全然詳しくない肩書をつける」事によってプラスの事を起こすという事ですね。

 

そこで彼女に僕をラベリングしてくれ!とお願いすると「あんた私のヒモじゃん」と言うのです。

 

ヒモだ!!!!!

 

僕はこれからも彼女に飼ってもらう気満々です。そんなヒモが真面目なこと言ったり、ふざけたこといったり、時には本質的な事を言う。それで良いじゃないかと。

 

僕は心がスッキリとしました。傍から見れたただのヒモなんだから、賢くいる必要もないし、不完全で当たり前。無知の知、おのが下手さを知りて一歩目です。なので今月気づいたことは、僕の本業は彼女を死ぬまで楽しませるヒモであり、趣味や副業としてライターや人生をやれば良いということです。

 

あー、気が楽だ!!!