ヒモ夫の日常

駄文、愚文

大学生と名画その15「風と共に去りぬ」(1939年)

風と共に去りぬ」(1939年)

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スカーレットに振り回されまくりました。

こんにちは。蒟蒻畑で口がムチャムチャしてる俺です。今回は「風と共に去りぬ」です。なんとも良いタイトルですよね。爽やかな風を想像していましたが、超まとわりついてくる夏の潮風でした。とてもアクの強い女性であるスカーレットが今回の主役です。彼女については後でたっぷり書こうと思います。

やはり長い映画なので、体力が続かないですね。せめて劇場でイッキ観るとか、休憩入れて観るとかしないと細かいところはやはり捉えにくい、今回は「観る」ことが大事なので気に入ったものはまたいつか観るでしょう!!

スカーレット!テメーはもう見ねえぞ!!

リストによると

ジャンル:ラブラブ(か?)

監督:ヴィクター・フレミング

主演:ヴィヴィアン・リー/

コメント: お母さんも見た。おばあちゃんもみた。世界中の人が見た。南北戦争を貫く超極上の、大人の、ラブストーリー。きっと君の心も揺さぶる。70年前の映画なのに、壮大なスケールとピッカピカのカラー映像に目を奪われる。(カンカンリストより)

 はい。これまた大げさな文面になっておりますが、全く違う感想をいだきました。これは完全に主観で書かれたリストなので仕方がないことだと思いますが。まあ理由はさまざまありますが。。。

映画史上に残る超大作。南北戦争に始まる激動の時代を、ひとりの女性が力強く生き抜く

19世紀半ばのジョージア州タラ。大地主オハラ家の長女スカーレットは、パーティ会場で出会ったレット・バトラーに反発しながらも惹かれていく。やがて南北戦争が開戦。スカーレットは時代の波に翻弄されながらも、力強く生き抜いていく...。

アカデミー賞8部門受賞の映画史に残る超大作。壮大でドラマティックなストーリー、豪華絢爛か色彩鮮やかな映像、印象深いテーマ曲など、全てが見るものを魅了する。

主人公スカーレット役の選考は難航。2年以上費やし、多数の有名女優を含む500人の候補の中から抜擢されたヴィヴィアン・リーは見事、アカデミー賞主演女優賞に輝いた。(U-NEXTより) 

 15作品の中でも女性が主人公なのは初めてなんじゃないでしょうか。とてつもない女性です。さすが主人公、一筋縄ってか8京筋縄でいかない女性です。

この映画は南北戦争が主題になってます。アメリカの奴隷制等をめぐる北の合衆国、南の連合国の内紛ですね。ちゃんと見ながら調べました。スカーレットたちはジョージアなので南部です。お金持ちです。心にもゆとりがある。黒人たちを召使いとして使い、お嬢様たちはパーティしたり、恋したり。超平和なんです。黒人たちも身分がはっきりと別れているせいか、差別というか当たり前って感じで仲良しです。人種差別的な色は薄い。

さてここでスカーレットの紹介をしておきます。この物語は南北戦争が始まる前、戦中、そして集結するまでの彼女を描いた前半パート。そして戦後の彼女の生活を描く後半パートに別れています。

前半でのスカーレットはお嬢様です。一番金持ちだから、他のお嬢様たちと違ってエグいモテるんですよね。でも好きなやつがいる。この恋はかなわないんですが

とりあえず活発で気が強く、思い通りにならないとイヤ!って感じのお嬢様です。

後半のスカーレットは戦争を機に覚醒します。それは好きなシーンなので、後で書きますが。なんか普通のロマンス映画だと、角が取れて優しく冷静なレディに変化してもいいもんですが、戦後はそれどころじゃありません。超絶銭ゲバになります。そして人もモノも環境も最悪なので、彼女の勝ち気なところがより、磨かれます。誰も信じないし、誰にも頼れないし、どんどん捻れていきます。仕方がないとは思うんですが、おもしれー女では片付かないほどになってしまうんですよね。

可哀想なのかなんなのか、終盤に向かうにつれてどんどんこちらの体力を奪うような展開や言動が続き、ラストも気持ちがいいとは言えない。キャラにこだわりすぎたロバートのコントオチみたいでした(汗)

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どんな映画

個人的には、モヤモヤする映画です。これまたあんまり肌に合わないヤツですきっと。とりあえずボリュームがすごい割にパワーがないのでなんか見たぞ!という感覚がないというか。地獄の黙示録とかアラビアのロレンスは超絶長いしよくわかんないけど、とりあえず壮大で激しいので満腹感はあるんですが、ベーグルを間隔あけて大量に食う感じがしました。

すっごい傷をおってた女性が幸せになる!!みたいな方向でもない、嫌なヤツになっていろいろしでかして、最後は自業自得です残念。みたいなのでもないんですよ。ただ辛いことは沢山起きるし、スカーレット自身も沢山ひどいことをして迷惑かけます。原作が超長い良い小説だったらしいので、そこんとこ難しかったんでしょうかね。わからないですが、全部のイベントと言うか、要素を取りこぼさないようにした結果、より細かい伝え方が難しくなってしまったのかもしれません。

ストレートに言えば、後半に頑張って詰めました感を、感じます。

好きなところ

上にも書いたように、戦争によって壊されてしまった生活を取り戻すために、スカーレットが鬼に覚醒するシーンです。今までは働かないし、楽しくワガママ放題で暮らして、自分に振り向いてくれないっていうだけの理由で男を追いかける日々だったのが、戦争でそれどころじゃなくなる。嫉妬させるために結婚した旦那も戦死。食料も金もない。母親も病気で死んだ。スカーレットに残ったのは、ボロボロになった屋敷と町。生命力をほぼ感じない畑と馬。ショックで認知症になった父親。好きな男の嫁と、その生まれたばかりの子。かろうじて召使いが3人残っていますが、ひとりは超ポンコツです。

まじで悲惨な状況です。深夜、畑に生えるメタボ小学生のちんちんサイズのカブを噛り、ついには泣き崩れてしまいます。ですが主人公はスカーレットです。負けるはずがない。土を握りしめ立ち上がり誓います。絶対にこの故郷の土地を守り抜き、自分や家族にこんな惨めな生活を二度とさせない。そのためには人も殺すし、盗むし、騙したってかまわねえ!って。スカーレットの背後からぐわああっと朝日が登ってくるんですよ。

泣きました。このシーンは超いいです。その後も田舎特有のうわさ話とか、襲ってくる敗走兵とかを物ともせずに働き、殺し、金のためなら妹の婚約者だって奪い(その男は結果的にスカーレットのせいで死ぬ)、暴走します。立派な屋敷や会社は手に入れましたが、家族や周囲からの評価は最悪です。でも仕方がないことなんですがね。

そこから先はちょっとね。アレな感じです笑

まとめ

一番モヤついているのは、スカーレットが自分のことを知るシーン。

・自分が愛していたのは、嫌っていたレット・バトラー(唯一愛してくれてた)だったこと

・愛していると思っていた男は、単に自分に振り向いてくれないっていう悔しさみたいなのが肥大化していただけだったこと

この2点です。

スカーレットは3人目の旦那(レット)の前では超天の邪鬼で素直じゃないんですね。この二人は序盤から因縁がありますし、どうせ最後はくっつくってまあ予想できます。で後半はこの二人のゴタゴタのせいで、娘や親友が死にます。それでも素直にならないし、幸せになる気配もないんです。めっちゃ焦らすんですよね。上記の2点にいつ気がついて、デレるのかこっちは気が気じゃない。その間に沢山辛いことも起きているし、どうなるか気になりますが、実際その充填時間に釣り合わない形になっていました。

だったらセリフをなくしてこっちに委ねてもいいくらいでした。

このワガママ糞女がいったいどんな幸せにorどん底に落ちるのかと思ったらスッと終わっちゃいましたね

スカーレットのことをネガりにネガって「どう思わせてくれる?!」って思ったら終わっちゃうみたいな。だからただ女の悪口を心のなかで言って終わったんですよ。罪悪感がすごい。せめて「でも良かったな!お前はいい女だぜ!」とか「ざまあwwwww」と思わせてくれれば気持ちよかったんですが、それは人それぞれですしね!!

変わりにここで褒めます。すっごい執念です。いい意味で。幸せにも、絶望にも、かわいそうにもならない逆にすごい女です。

あとこれが大人の恋愛なんですね。損をするだけなので素直に子供の恋愛でもします。あー胸糞悪い。。。ちんぽちんぽ!!よし胸糞普通!💩