ヒモ夫の日常

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大学生と名画その14「カサブランカ」 (1942年)

カサブランカ」 (1942年)

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君の瞳に乾杯

こんにちは。熱帯夜で右脇が湿っている俺です。今日の映画は「カサブランカ」昨日の俺たちに明日はないとセットで、また学ぶことができた作品です。

時間も割と短くて、明日の映画が3時間半あるので震えています。今回も見応えのある、大人なロマンス映画でした。「君の瞳に乾杯」っていうアインシュタインの稲ちゃんがいいそうなセリフもこの映画が元です。「Here's looking at you」の和訳が君の瞳に乾杯とは粋ですねえ。

きっと今もどこかのバーや、ホテル、居酒屋、テレビ、ラジオでこれを言ってるでしょう。稲ちゃんが。ギャグとして。

リストによると

ジャンル:ラブラブ

監督:マイケル・カーティス

主演: ハンフリー・ボガート/イングリット・バーグマン

コメント:恋する女を演じる時のバーグマンは、なんと美しい!タバコを斜めにくわえたボガートは、なんと渋いこと!「君の瞳に乾杯!」なんて言われたら、女の子はイチコロだ。(カンカンリストより)

ただしイケメンに限る。って思った方、日々の会話を思い返してみましょう。みんなが苦笑いをしている可能性があります。察してください。

確かに主演の二人はすっごい美男美女でした。なんか役も相まってボガートすっげえかっこよかったですね。理想のおじさんですよ。

「君の瞳に乾杯」ボギー&バーグマン、2大スターの名演が彩る不朽のラブストーリー!

第二次世界大戦中、ヨーロッパからナチスの手を逃れた人々が集まるモロッコカサブランカ。ナイトクラブを経営するリックの前に、亡命を目論むレジスタンスの指導者ラズロが現れる。そしてその傍らには、かつてリックが愛した女性イルザの姿があった...。

映画史上に残る名ゼリフ「君の瞳に乾杯」を生んだ不朽の名作。2大スターの名演、主題歌「時の過ぎゆくままに」など、ロマンティックなムードが全編にあふれる。

アカデミー賞脚色賞を受賞した本作だが、撮影開始時には脚本が未完成で、イングリッドバーグマンは結末を知らないまま演じていたという。(U-NEXTより)

 といった映画になっています。U-NEXTには本当に感謝しています。まじで有能すぎる。めちゃ細かく書いてくれてるので楽ですね。

ざっとこんな感じの映画です。割と戦争や政治が絡んできます。カサブランカはどうやらフランス領なんですが、この時はナチスが幅を利かせていたようで、リック(ボガード)の店にもはびこっています。なんならカサブランカの空港はナチが私有物のように使っていました。

もともと主人公リックとヒロインであるイルザ(バーグマン)はパリで出会っており、そこにもナチの魔の手が伸びていて、リックは仕事と性格上ナチに目をつけられていたんです。それで駆け落ちする予定だったのですが、約束の日にイルザは現れず、リックは彼女に捨てられたんですね。本当に愛し合っていたのでリックは女がちょっと嫌いになる。それでカサブランカで商売をし、まあ悪いこともちょこっとして大金持ちになるんですね。そのリックの店に、逃亡を計画している反ナチス運動の指導者であるラズロ(ヘンリード)が妻であるイルザを連れてやってくる。よりによってそこを亡命するための、ビザ受け渡し取引の現場にしてしまったんです。

物語はそのへんから始まります。少し長いですが、ややストーリーが複雑で時代背景等知っていないとわからないようなこともあったので、メモしておきます。主人公は男の中の男です。というかちょいワル紳士って感じ。すっげえ良いやつです。

そんな彼の助けを借りないと、自分を捨てた女とその旦那は、ナチスに殺されます。果たして主人公はどういう選択をするのか、といった感じでしょうか。

どんな映画?

↑こんな映画です。ここで言えばよかったと少し後悔です。

政治や戦争と男女の愛が複雑に絡んだ映画です。最初はなんて自分勝手な女なんだ。しかも主人公も女々しいな。とか思ってましたが、事情がわかるに連れ、胸が苦しくなっていく。そして私はある勘違いをしていました。すごく恥ずかしいです。

それは映画の感想でよくある「共感できなくて~」とか「感情移入ができなくて~」です。そんなの映画見るこっちの練度が足りてねえんだろ、なんでもこっち側が楽しめば良いものなんだよ。とかココロの中で思ってました。もちろん口には出してません。ムズいよなーのか適当に言ってました。結果的に共感・感情移入って大事だと思いました。昨日の俺たちに明日はない、では事実が元になっているのでしょうがないですが、いまいち犯罪を犯す理由とか逃げる理由が弱く感じてしまってうまく感情が乗せれなかった気がします。どんなにテーマやメッセージを込めていたとしても、最後まで見れないとか単純につまらない。ってなってしまうとリーチが狹くなってしまい、結果的に細部まで味わえないし、味わってもらえないんだなと言うことが勉強できました。

好きなところ

まず主人公ですね。超かっこいいです。とにかく義理人情に厚い。パリにいた時も、弱いものの味方をしてしまい軍に目をつけられてます。カサブランカ八百長カジノやってるときも、大金が必要なカップルにわざと勝たせたりします。それでいてビジネスのセンスは抜群、頭も切れて堂々としている。そして口数は少なくとも優しい男なんです。部下からも慕われて従業員みんなに好かれています。それでいて謙虚です。ちょっと強面ですがイカした主人公!!すきです。

好きなセリフは女に誘われた時のリックのセリフです。こんな超優良主人公なのでめちゃくちゃモテます。ですが本人は女に興味がない。というかトラウマがあるんですね。それで女の子が昨夜は何してたの?と聞くと「そんな昔のこと覚えてないな」と躱す。じゃあ今夜の予定は?と聞かれると「そんな未来のことを聞かれてもね」とはぐらかす。最高にかっこいい断り方ですよね。厨二病の俺に刺さります。使います。

 

好きなシーンは、ナイトクラブで歌を歌うシーン。店にはでかいピアノがあって専属のステキなピアニストがいます。ですがドイツ軍の軍人たちが悪酔いして、そのピアノを乗っ取り、軍歌を歌うんですね。フランス領なのに、すごい牛耳ってる。そこで反ナチス指導者のラズロが別のバンド(オーケストラ)にむかってラ・マルセイエーズを」というんです。リックも許可を出す。するとあの聞いたことのあるフランス国家が流れ、お客さん全員で大合唱。負けじとナチスも大声出します。合コンです。(合唱コンクールナチスも量には勝てず、軍人たちはだまります。お客さん全員でラズロに拍手喝采。ここでラズロのカリスマ性が顕になる、というシーンです。ほれてまうやろー!!!

これラストのラズロのセリフにもつながってますね。

 

まとめ

大変いい映画でした。最初は少しみてらんねー感があったんですが(映画見るのに若干飽きているのもある)、なぜ彼女はリックを捨てたのか、このおかしい世界がどうなるのか、この後リックはどういう決断をするのか。事情が明かされていくにつれて、グッと引き込まれました。もちろん最後までドキドキさせるスリルもあり良かったです。

時代背景や事象を理解していないので物語に没入するのに時間がかかるし、カメラワークや技法、演出等細かなところに目が行かないのが、すこし気がかりですね。明日はそこらへんも気をつけてみていきたいです。だって三時間半もあるモーン。