ヒモ夫の日常

駄文、愚文

大学生と名画その95「ハスラー」(1961年)

ハスラー」(1961年)

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長過ぎる

こんにちは。書くことがなさすぎて驚いている俺です。みなさん暑い中いかがお過ごしでしょうか。私は絶賛映画飽き中です。というかDVDで見ることに逆に飽きてきましたね。配信されていない作品って、相当人気作で権利を譲られていないからorクソのどっちかなんですよね。スターウォーズジブリは前者なんですが、もしかしたら私が今回DVDで借りた作品たちは後者なのかもしれません。個人的にいい意味で”クソ”って感じなんですよ。決して悪口ではないです。しかも見たい作品はどれも貸出中でしたしね。ということは、配信されるされないの網目をくぐり抜け、「これ借りたい!!」っていうツタヤユーザーの網目をもくぐり抜けた作品なんですよね。いい意味で。

今日はそんな映画の「ハスラー」です。なんかストレートなそんな映画・・・になってしまいましたが、比較的アレっていうだけでとても良く作られた映画でした。今日はこれからナウシカを見に行くので、とっととブログ書いて出たいと思います。

リストによると

ジャンル:ドキドキ

監督:R・ロッセン

主演:P・ニューマン J・グリーソン

コメント: 大金を賭ける玉突きのプロ。若きポール・ニューマンと静かで上品な敵役J・グリーソンの対決に息をのむ

リストより

 私はガキなのでちょっと難しかったですね。こういう競技ものって大分盛った表現をすることが多いじゃないですか。松本大洋さんのピンポンとかその他スポーツ漫画や映画もそうです。あとそういう競技の描写をガッツリ描いたりしますよね。この映画は割とあっさりなんですよ。確かに対決シーンももちろんあるんですが、なんていうか地味なんですよね。淡々と番号言って打って、みたいななんていうんでしょう。難しいんですが。ダイジェストなんですよ。打ち始めたらちょっと透けて何回も打ち続けましたーみたいな演出して、打ち終わって、ふう・・・ってなって会話してみたいな。

ビリヤードも素人なので、よくわからないですしね。あんなプロたちがナインボールするわけないじゃないですか。なんか一人で全部落としてそれの美しさを競ってるんですかね?まじわかんないっす。迫力のない空手の型の試合見てるみたいな感じですね。しかもフィクションってわかってますので、上手い!!みたいな驚きも少ないし。超悪口言ってるみたいですが、これは個人的意見です。

このリストの最初にも楽しめないやつはガキって書いていたので私はまだ良さがわからないだけです。その他の人間ドラマや主人公の葛藤は面白かったですけどね。それがメインの映画ではあるんですが、ビリヤードが熱いんだろうなあっていう先入観にやられました。

どんな映画

だいぶビターな大人映画ですね。仕事と女と金とみたいな。静かで渋い映画でした。あと切ないです。なんか主人公はビリヤードの才能しかなかったので15歳からハスラーとして生きるしかなかったんですよね。で超有名なやつと戦って全てを失います。そこで出会った女性と親しくなり、こうなんか狭間に居るわけです。そこでやっぱり自分の能力を試したくなる生粋のハスラーなんですよ。でもやっぱりうまく行かなくて、大事な人を選ぶのか、金や快感を選ぶのか、なんかそんな苦しい選択ばかりを強いられる悲しい若者の話でした。人間ドラマって言ってくれればよかったのに。

ビリヤードにすべてを賭けたエディを見る映画です。

好きなところ

エディは勝負に負けて自暴自棄になります。しかも自分の弱いところもしっかりわかっていて自己嫌悪がすーごいです。ステキな彼女と出会って現実逃避をしている最中に、やってきたビジネスパートナーであり、親子のような関係の人物とも絶縁してしまう。加えて遊びでやったビリヤードで素人から金を巻き上げてしまい、両腕を骨折させられたりと散々なんですよ。

そんな時、彼女とピクニック的なことをするシーンがあります。そこがすきです。

彼女と話すことによって、自分の弱さを受け入れて、ビリヤードをしているときの楽しさや己が生きる道をもう一度考え直すんですよ。それでやはり只者ではないことが、彼女にも私達にも分かります。

そこからもう一度、立ち上がるんですが、やっぱり大人の世界は甘くない。切ないです。

まとめ

やはり先入観を持つとろくなことがありません。これからは事前知識をあまり入れないことを徹底したい。バランス良く情報を入手しないとやっぱだめですね。勉強になりました。

これでDVDゾーンは終了です。後は配信レンタルと配信で魂の5本を見ていきます。楽しみですね。この経験をどう活かすか、アイデア募集中です。

大学生と名画 番外編「もののけ姫」(1997年)

もののけ姫」(1997年)

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デイダラボッチだ・・・

こんにちは。まさか番外編なんて書くと思ってなかったでしょう。度肝抜いてやろうと思って書いてみました。

今日久しぶりに映画館に足を運び、「もののけ姫」を見てきたのです。一生に一度は映画館でジブリを、というコピーで6月くらいから全国でジブリを4作品やってます。一番売れた「千と千尋の神隠し」、根強い人気がある「風の谷のナウシカ」、宮崎吾朗監督の「ゲド戦記」そして今日見た「もののけ姫」ですね。

私は多少ジブリ見てますが、ほとんど記憶にないんですよ。小さい頃大好きだったトトロもほぼ初見って感じで見ましたし、魔女の宅急便は普通に初めて、ハウルもののけ姫ナウシカも「見た」ことしか覚えておらず、俺的ジブリランキング暫定チャンピオンだった千と千尋しか内容は覚えていません。

そこでトトロを見て、トトロが暫定チャンピオンに。そして魔女の宅急便を見て魔女の宅急便が暫定チャンピオンに。そして今回「もののけ姫」を見てチャンピオンになりました。楽曲しか覚えてないくらいだったので、初見に近い感覚で見ることが出来ました。それで本当に良かったです。小さい頃にテレビで見るよりも、もちろん今巨大スクリーンで見たほうがいいに決まってますからね。もののけ姫のテーマ曲「アシタカせっ記」が流れた瞬間に泣きそうになりましたが、感性をストップさせ内容にしっかり我慢しました。

あらすじ

中世・室町期の日本。いまだ人を寄せ付けぬ太鼓の深い森の中には、人語を解する巨大な山犬や猪などの神獣たちが潜み、聖域を侵す人間たちを襲って、荒ぶる神々として恐れられていた。エミシの末裔のアシタカは、人間への怒りと憎しみによってタタリ神と化した猪神に呪いをかけられ、それを解くために訪れた西の国で、数奇な運命に巻き込まれていく。森を切り開こうとするタタラ製鉄集団とその長エボシ御前、森を守る山犬一族、そして山犬に育てられた人間の少女サン。アシタカはその狭間で、自分が呪われた理由を知り・・・。

どんぐり共和国 作品紹介より

https://www.donguri-sora.com/products/list.php?category_id=256

 ってな感じのあらすじ。まあ言わなくてもわかるでしょうがね!!とりあえずです。そして見ていただきたい動画があります。


【UG】もののけ姫はナウシカの裏側を覗く作品である/ OTAKING explains "Princess Mononoke"

まあ私もこれから見るのですが、この方は私の尊敬する某オタキングです。この人のトトロ解説動画がたまらないほど面白くて、有料会員登録までしました。トトロという作品はジブリ宮崎駿にとって記念碑のような大事な作品で、いろんなところでいろんな作品とともに語られています。トトロは金ローでも、DVDでも最近見たので解説がとっても面白いんですよ。しかも素人がトトロは死神だ!とかいわゆる都市伝説を言ってるのではなくてですね、この人自身も業界人ですし、長く批評や解説をしていて知識量も半端じゃない。そしていつでもそれをアップグレードしていっているんですよね。OSをどんどん更新していっているんですよ。なのでほんと地方の新聞記事の隅っこに書いていることでも全てを収集しその作品の解説、自分の発信したい理論に関連しているものは、吸収し整理して私達に伝えてくれます。そんな中、「トトロ」という大きな構想の中で切り捨てたもの、描ききれなかった、中途半端に世間に伝わってしまったものの真実を見せるために描いたのが「もののけ姫」だそうです。

だから見るしか無い思い立ったが吉日ということで今日見たわけですね。

どんな映画?

 言わなくてもいいと思うので、あまり書きませんが、とてもワクワクする映画でしたね。最初からフルスロットルで宮崎駿をガーン!!!と出したような感じでした。この岡田斗司夫さんの解説で出てくる宮崎駿像と、私が記憶しているジブリ作品から想像する宮崎駿があまりにもかけ離れていたため、違和感があったのですが、この映画を見てこれが宮崎駿かーーーーーーーーー!!!!!!と思いましたね。最高の映画だと思います。

 たくさんのエンタメ、特に少年漫画とか影響を与えていますよね。ほぼ全部のシーンにおいてそれが見受けられました。知らず識らずに宮崎駿のDNAが流れた作品を見て、愛していたので、源流を見て気づかない、興奮しないわけがありません。面白かった。

最後にトトロの解説動画も張っておきますがそこで語られていたことを少し書きます。私がもののけ姫をみるモチベーションにもなったことなので。

トトロは、あの死んでいった神様たちの生き残りなんだそうです。トトロ一族は、太古の森があった(クスノキの原生林があった、日本半島だったころ)頃からこの土地に住んでおり、縄文時代までは人間と共存していたそうです。トトロとメイが出会うシーンに縄文土器が描かれていることや、様々なインタビューでの宮さんの発言から明らかになっているそう。ですが、人間の大規模農耕がはじまり戦いも開始、それに破れ追いやられた一族の最後の生き残りがあのトトロ達らしいです。

トトロは可愛いだけでなく、恐ろしいものを背負った存在で、「トトロ構想」ではその共存から争い、そして滅び、何があったかも知らない無垢な2つの種族が、互いを理解しないまま、「友達」になるという美しい瞬間を描いたものなんです。

それをエコロジーとか、自然を大切に!みたいな捉え方をされた挙げ句、エコロジストとして扱われたのが嫌だったようで、じゃあ続編(時間軸としてはトトロ以前)として神様と人間の争いを描くか!!!ってなった。

他にもたくさん興味深い解説がしてあって非常に面白い。考察ではなくて解説なのがいいですね。気になる方は是非見てください。


ジブリ特集7 君はまだ“本当のトトロ“を知らない!『となりのトトロ』のダークサイドとは何か?/ OTAKING explains "My Neighbor Totoro"

 

好きなところ

もはや何でも好きなんですが、今回は見る時に細部を見ることを心がけてみました。こういうなにか目的を持って観賞ができるのも映画館で見るメリットの一つです。

そこで今回メモするのはカメラの効果と、音の話です。

カメラ効果の好きなとこなんですが、ズームインです。この撮り方がとても印象的でした。まず1つ目は、主人公アシタカがシシ神を初めて目にするシーンです。怪我をしてしまったタタラ場の男を連れて森を抜けようとするアシタカが水を汲む際に、遠くに光を見つけます。直感的に神だとアシタカは感じていましたが、大木の隙間にグーン!とズームインするんですよね。アシタカが何かを捉え、それが何であるかを直感的に映したシークエンスです。色彩も非常に神々しく、引き込まれました。

その次は、山犬に育てられた少女サンが、タタラの長エボシ御前に向かっていくシーン。森を開拓するエボシを恨み殺すことを目的としているサンが、村に単身殴り込み、挑発的なエボシに向かい一直線に走ります。

映画ではそこをCGを使って、魚眼レンズっぽい画角の中央にエボシを据えて一気にズームインします。サンのスピード感や、緊迫したシーンから一気に戦闘シーンに入ることによって臨場感が増していました。こういうとり方もよく見かけますよね!!かっこいい。

2つ目に音ですが、アシタカが右手で放つ弓矢の発射音ですね。

「キィィンッ!!!!!」

ってなるんですよ。映画館で聞くとあんなにも鋭くて、気持ちのいい音だというのがよく分かります。彼の呪われた腕から放たれる弓矢だけその音でしたね。あの音を聞きにもう一度映画館に行きたいです。

まとめ

いやあおもしろかった。とりあえず映画館で4作品見れるうちに全部見たいと思います。ブログを書くかは別ですが。現在、ジブリでダントツ一番好きなもののけ姫ですが、もしかしたらまた王座が変わるかもしれません。ポケモンセンターにも行けたので、本当に今日はいい日でした。

最後に「もののけ姫」のラストシーンで、最後少しだけ復活した森に、こだまがいる

描写がありますが、そのこだまがトトロの先祖らしいです。

というのもこれは後付設定らしいのですが、ジブリで早くに亡くなった天才アニメーターの女性がいて、彼女がこのアイデアを持ちかけたところ宮崎駿は即OKを出したそうです。乙事主のセリフで「我らの一族をみよ、身体も小さく、言葉も喋れぬほど馬鹿になっておる」といっていましたね。トトロもたった2mしかないし人語も理解できません。退化した愚かな神です。そして人間のメイとサツキも人間が何をしたか忘れてしまった愚かな存在だそうです。そんなお話だったんですねトトロって。

大学生と名画その94「眼下の敵」(1957年)

「眼下の敵」(1957年)

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いやあおもしろい

こんにちは。意識が朦朧としています。2本ブログを書くのは月イチでやってますが、映画ブログを2本分書いたことがないので、未知で怖いです。そして観賞の部分もやはり甘くなってしまいました。こういうときってなんか後悔するんですよね。もうちょっとちゃんと見れたのでは?みたいな。割と軽い娯楽映画だったので良かったです。

今日はそんな映画の「眼下の敵」です。なんかどっかで見たことある俳優さんだなと思って調べたけどわかんなかったです(・・;) でも男の子が大好きな海、船、戦いとてんこ盛りな海戦映画!ド迫力な映像にも驚きました。

リストによると

ジャンル:意外な快作

監督:D・パウエル

主演:R・ミッチャム K・ユルゲンス

コメント: ドイツ潜水艦と米駆逐艦。海の上と下で、艦長同士の知恵比べが火花を散らす。これぞ、B級映画の醍醐味

リストより

 私はB級映画っていってませんからね。

海戦と行っても潜水艦vs駆逐艦の対決です。船同士の戦だとまあ90分も持ちませんよね。すぐどっちか沈んじゃいますからね。お互いにレーダーやカンを頼りに、バチバチの頭脳戦をします。

これぞB級映画じゃ!!

どんな映画?

ボードゲーム感が強い映画でした。なんせどっちも見えにくいので、一旦お互いに爆雷とか魚雷を飛ばしてその反応を見ようみたいな。感じです。

あらすじとしては、第二次世界大戦中のある海域で、2つの船が鉢合わせます。ドイツの潜水艦の船長はベテランで数々の戦いをこなしていて、ヒトラーが起こした戦争によって息子を失っています。色んな思いを持ちながらも責任を果たす男です。

一方でアメリカ側の船長は、新米でクルーにバカにされています。ずっと船長室から出てこないし、雑魚だと思われているんですよ。ですが非常に頭の切れる船長でこの海戦で次々と優位に立っていきその手腕によって徐々に船員たちの信頼を得ていく。クールで切れ者、そして部下や人間を大事にするグッドガイなんですね。

そういう2人のリーダーが命をかけた戦いをする映画です。いっちゃうとほんとそれしかしてないですが、それだけでちゃんと楽しめるようになっています。昨日は会議室で今日は海上のみ。なんの縛りなんだ一体。

好きなところ

なんと行っても、さいごの頭脳戦でしょうか。かなりアメリカ側優位で進んできた戦いですが、ここでドイツ潜水艦船長がベテランの意地を見せます。

相手が爆雷を使ってきて、潜水艦が避けたあと無防備に決まった方向に移動することに気づく船長。わざと推進の浅いところに行き、誘い出します。そこで爆雷を使わせて狙い通り、トーピードを発射します。トーピードって魚雷です。英語で魚雷がかっこよすぎました。いいたいです。

それが見事ヒットし、駆逐艦はもうだめになっちゃいます。またそこでアメリカの戦略が光るんですよね。このクライマックスの読み合いが非常に良かったです。

セリフは2人の船長の戦争に対する気持ちを言うとこが好きでした。ラストシーンの船のスクリューが起こした波を移すシーンも良いですね。私は船に乗ることが多かったので懐かしさと、綺麗さ、スポーツを見たような清々しさがあってよかったですね。

まとめ

ほんと最後の最後までドキドキしました。スポーツみたいっていうのは結構的確かもしれません。もちろん戦争ですし、命もかかってますが、正々堂々とお互いの戦略を尽くして戦う姿がかっこよかったですね。爆発のシーンも非常に迫力があって空中撮影も見事!!!

なんか書いた順番が確実にわかる書き方ですよね。精進します。

大学生と名画その93本目「十二人の怒れる男」(1957年)

十二人の怒れる男」(1957年)

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ヘンリー・フォンダかっこいい!!

こんにちは。口内って貧弱すぎやしませんか?私はよく熱いものを食べると歯茎の延長の上の部分をやけどしてしまいます。細かく場所を説明すると口の天井のところですね。なんか歯の骨を覆う歯茎みたいな、一度も視認したことはありませんが、舌で触った感じ脳みそみたいな模様をしているであろう部分です。あそこ毎回やけどするんですよね。今日はめちゃくちゃあついパスタを食べました。よく考えると熱いパスタがよくわからないんですけど、作ってもらったし、美味しかったので文句はありません。口の天井も学んでほしいですよね。まず構造ですよね。あの部分謎に出っ張っているので食べ物が触れやすい。あとはなんどもやけどしているならそろそろ強く生まれ変わってほしいもんです。これからあと幾度となく熱いものを食べると思うので、そのたびにそうなるのは嫌ですよね。ディストピア食が完成するまで人類は口の天井をやけどし続けるしか無いのでしょうか。

今日はそんな映画の「十二人の怒れる男」です。これまた有名な映画ですよね。ある裁判に立ち会った12人の陪審員達が、罪の有無を決める一部始終を描いた作品。ヘンリー・フォンダがまたかっこよく映りやがってという感じですね。荒野の決闘史上最大の作戦、とやはり名優です。

私はこの作品に関しては珍しいタイプだと思われます。まずこの作品はアメリカのテレビドラマを映画化したもの。そしてこの作品を日本版にオマージュした「12人の優しい日本人」という演劇作品があります。それを映画化した邦画作品もある。そしてその12人の優しい日本人に影響を受けた若き上田慎一郎監督(カメラを止めるな!)が「お米とおっぱい」というお米とおっぱいをこの世からなくすならどっちをなくすか、を議論するという映画があります。

私はこの3つの映画作品の内、後者2つを見たことがありました。つまり12人の優しい日本人とお米とおっぱいだけ先に見て、元祖である今作「12人の怒れる男」を視聴していなかったんですね。そんなおかしい日本人他にいませんよね。その分特殊な見方ができたと思います。

リストによると

ジャンル:意外な快作

監督:S・ルメット

主演:H・フォンダ R・J・コップ

コメント: 場所は一室のみ。12人の陪審員が評決を出すまでを描く。苛立ちと、暑さと、正義感・・・が交差する法廷異色作品。

リストより

 法廷者なんですが、登場人物は陪審員のみ。事件を起こした人物の顔すら出てきません。会議室だけで全てを完結させてしまいます。これってすごいことです。私は12人の優しい日本人のせいで、驚きは2年前くらいに感じましたが、ガチでエグいと思います。持たないですよね普通。ちなみにお米とおっぱいも頑張って持たせてました。

どんな映画?

とっても気持ちのいい映画ですね。これにつきます。なんか交渉なスカッとジャパンって感じですね。ド派手なシーンもなければ、これみよがしに恐怖を煽るサスペンスもありません。会議室で議論しているだけなので、それなのに手に汗握るし、憤りを感じるし、悲しいし、気持ちい。最小限のものだけで人間の感情なんて動かせますよ、ってドカーンと言われているような感じです。

親殺しの18歳の少年が今回の被告人です。検事側は用意周到で、裁判を聞いた感じだと圧倒的に有罪。なので陪審員達の議論が始まった瞬間に、有罪11、無罪1という投票結果になっていしまいます。陪審員制は全員一致にならないと判決を下せないのでこれではだめなんですね。ちなみにその反対票1が主人公であるヘンリー・フォンダです。人の命をたった5分で消してしまうのはいかがなものか?という理由で無罪に入れます。そこから彼を中心に検事側の証言を検証していきます。が、議論はかなり難航し、イラッイラの汗ダックダク。雨も超絶降り出してしまう。そんな中、一人の可哀想な若者の生殺与奪を任された彼ら12人は、一体どうするのか?!

といった感じです。いやあ面白かったですね。類似作をいくつか見ていたので、冷静にかつ比較しながら見れて楽しかったです。

ここで三谷幸喜監督の優しい日本人と少しだけ比べてみますが、これは三谷幸喜すごいなと思いますね。あんまり評価されているイメージが無い(鬱屈したラジオリスナーだからか?)ですが、私は12人の優しい日本人好きです。きっと元ネタを先に見ていても十分面白かったはず。別物とはいいすぎかもしれませんが、事件内容から、議論、そして判決まで異なっていますし、喜劇作家らしい仕掛けもあってひねってる感もありますしね。面白かったです。

 

好きなところ

先程必要最低限という言葉を使いましたが、それはあくまで形式というかハード面の話であって中身のディティールはすごいですよね。だって白黒映画でたくさん人間が出てくるのにちゃーんと誰がどんな人物であったか記憶に残っています。キャラクター設定の妙もありながら、しっかりと描き出す脚本や、撮り方もたくさん工夫があるはずです。いちいちそんな事考えながら見ていると、精巣が枯れてしまうのでまた今度見る機会があったらその辺細かくみたいですね。

そして私が好きなのは、陪審員のおじいちゃんと、メガネかけたひ弱そうなおじさんです。彼ら2人は陪審員の中でもちょっと端役ですがしっかりと役割を持って動いていて好きです。特におじいちゃんの、目立ちたい、年老いてからの人間の扱われ方についての推測の部分が好きですね。

私の性癖なんですが、役割論理がしっかりしている集団や作品を見るのが好きなんです。それは何でもよくって、たとえば生涯で一番愛しているアニメ作品の「けいおん!」ですが、あれも軽音楽の女子高校生5人の完璧な集団としての役割遂行の美しさを見るアニメですし、楽曲内での音楽グループでの役割や、今回のような映画でのキャラ設定とその物語に対する貢献度が綺麗に伝わるものを見るのが好きなんですよ。たぶんピタゴラスイッチが好きな人はそういう癖があるのではないでしょうか。集団として成り立っているものを見るのはとっても好きです。

まとめ

関連作品を含めて好きな映画です。性癖の話も出来ましたし、満足です。明日は劇場で「もののけ姫」を見るつもりです。岡田斗司夫さん調べによると、となりのトトロが勘違いされたから仕方なく作った、トトロがトトロになる前の話が「もののけ姫」らしいですよ。

大学生と名画その92「ぼくの伯父さん」(1958年)

「ぼくの伯父さん」(1958年)

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なんつう

こんにちは。つけ麺って最強ですよね。私ラーメンは日清カップヌードルがベスト3に入るくらいの馬鹿舌なんですが、つけ麺は大好きです。そしてどこのつけ麺食べても1位!って叫んでいます。一番いいのは来てすぐトップスピードで食べれるところですよね。私は基本的に量は食べれませんが、速度は人並み以上に速い自身があります。四ツ谷にあるゴリラ食堂のデミチキンカツ定食大盛りを7分で食べた実績があります。店名からも予想できるようにそこそこの量なんですが、毎回終電に終われ(仕事後)早食いをしていてふと計測してみたら7分で食べきることが出来ました。

そんな早食いのワタシですが苦手な分野があります。それが汁物、いわゆる水中戦が苦手なんですよね。ラーメンとか味噌汁、ちゃんこ鍋等が苦手なんですよ。なぜならいつまでも熱いからです。その間に上の具やらなにやら食べている間にお腹いっぱいになっちゃうんですよね。その点つけ麺はぬるいんです。たったそれだけで私はどんなにスープがうまいラーメン屋にいってもつけ麺を頼みます。美味しいうちに早く食えるからですね。

今日はそんな映画の「ぼくの伯父さん」です。フランス映画ですね。一応人情コメディみたいなこと書いてたので、超絶楽しみにしてたんですが、フランス映画って言うことを忘れていましたね。びっくりしました。日本の萌え日常アニメよりも何もなければ目的もストーリーもないなんかふわふわしたオシャレ感が強い映画でした。これはマジで悪口ではないです。これから書くことも悪口では無い。

リストによると

ジャンル:ワッハハ

監督:ジャック・タチ

主演:ジャック・タチ

コメント: ヨレヨレの帽子に短いコートで、前のめりに歩く伯父さん。J・タチの洒脱な作風は、今でもみんなに愛されている。

リストより

 って感じ。これまではあまりにもあっさりとしたコメントに苦言を呈してきましたが、これに関しては妥当だと思いますね。このブログもつけ麺の話しなければ、1000文字も行かなかったと思います。でも作りというか、映像はとっても工夫がされていたし、自分で作って自分でやる系のコメディらしくちゃんと面白かったです。

先日のテレビで千鳥の大吾が、友近とゆりあんのコントを上質なコメディと称していましたがまさにそれでした。あの2人と並べられてタチ監督は辛酸を嘗めていると思いますが、「洗練された笑い」ってやつでしょうか。

どんな映画?

フランス映画のコメディってどんな感じ?って聞かれた時に、こんな感じだよ!って言って見せたい映画です。ほんと軽い気持ちで見れる映画じゃないですかね。トムとジェリーよりもあっさりしてる印象です。大変好き嫌いが分かれる映画じゃないでしょうか。

わかると思いますが、料理、部屋、友人の恋人等を見せられて微妙だった時に言うフレーズのオンパレードなブログになっています。別につまんなかったとかじゃないのが難しいところで非常に薄味な映画なんですよ。私は濃い味が好きなので物足りなさがあったんですがあのヌケ感、まさに洒脱なんですよね。だから好きな人は好きなんだと思います。

あらすじもクソもないですが、主人公は伯父さんです。長身でダンディでいつも同じ服を着ています。その姉夫婦の息子視点でのタイトルです。大金持ちです。姉夫婦は、しっかりとした教育でちょっと厳し目なんですが、伯父さんはポンコツだしゆるいんですよね。だからなつくと言うか仲良しというか、そんな感じです。ストーリーはほぼ無いです。このゆるい伯父さんを働かせたり、パーティに呼んだりするけどポンコツなので色々やらかして、ちゃんちゃん!みたいな感じです。

そのやらかしも良く言えばウィットに富んでいるというか、なんというか重箱の隅をつつくような感じですね。この映画の舞台となる姉夫婦の屋敷はハイテク屋敷です。自動で家の門が開いたり、噴水も電動、車庫も光センサーで空いたりとそんな感じ。便利なはずなんですが、まったく使いこなせていない。逆に不便になるように描かれています。そこにアンチテクノロジーの意見が入っているらしいんですが、だったら猿の惑星とか2001年宇宙の旅を見たほうがグッとくるような気もします。難しいです。

好きなところ

そのアンチテクノロジーの部分ですね。

奥さんが新車を買う旦那のために光センサーで開く車庫を増築してあげます。それで旦那が帰ってきていざ車を停めるんですが、その仕組が車庫の前に光センサー付きのポールが立っていてその間を車が通過すると開くようになっています。それで夫がなかにはいるんですが、扉が閉まって開かなくなるんですよ。そこで夫は中からセンサーに触れてくれ!!と奥さんに叫ぶんですが、奥さんは電流が流れたら怖い!とか言ってなかなかセンサーに当たることが出来ないんですよ。そこだけで2時間あったような気がしますね。そういうテクノロジーに振り回されているボケがたくさんありました。

まとめ

見るのも書くのも難しい映画でしたが、かなり細かいことをしているのは分かります。細かすぎて薄味すぎると感じてしまいましたがね。こんなことならピンクパンサーを借りればよかったかも・・・という気持ちにもなってしまいます。あと8作品こんな微妙な感じで終わったらどうしようっていう不安を持ちつつ終わろうと思います。もう見直しもめんどいのでしません。

大学生と名画その91「赤い殺意」(1964年)

「赤い殺意」(1964年)

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ネットフリックスにあったんかーーーーーーーい

こんにちは。今日の映画は今村昌平監督の「赤い殺意」です。この映画「あ」行じゃないですか。ということはめちゃくちゃ最初なんですよ。きょうDVDでみたんですが、普通にネットフリックスにあるじゃーーーーん😅

ネットフリックスって女子大生が見る映画しか配信してないので絶対に「赤い殺意」が配信してるわけがないって切っていたんだと思います。そして今日見ましたが、これがネットフリックスで配信されている意味がわかりません。女子大生か留学とかしたそうな男子大学生が見る映画しか配信していないはずのネットフリックスで浮きまくってる映画でしたね。

今日はそんな映画の「赤い殺意」です。ここのところ洋画ばっかりで日本語が聞きたくなったので(見たい映画が全てレンタル中だった)そっこー借りました。今村昌平監督といえば「復讐するはわれにあり」の監督ですね。あれは殺人犯の半生を大胆にポルノ感満載に描いたものでした。そして昔の日本の映画では女性の扱い方がすっげーんですよ。ほぼ物あつかい。これが普通だったのかもしれません。ヒットするってことはある程度共感されると思うので、こんな女がいて私も頑張らなきゃ的な思いがあったのか、これを当時の男性はどんな気持ちで見ていたのか非常に興味をそそられますね。

どっちも前作は男性主人公ですが、女性は切ってもきれないものだし、今回の「赤い殺意」では、不幸な女性として貞子を描いています。圧倒的にここで書く文量を間違えていますね。

リストによると

ジャンル:問題作

監督:今村昌平

主演:春川ますみ 西村晃

コメント :いわく言い難い「今村昌平」ワールド

リストより

 よっしゃー。いわく言い難いとかこの人達も言ってるからテキトーに書いてオッケーでーす。許されましたー。他にどんな映画撮ってるんですかねこの人。なんでこう日活の映画って変で面白いんですかね。

出身の監督たちで今でもめちゃくちゃ人気な人もいっぱいいますし。あのなんか人間人間してる感じがいいんでしょうか。

虐げられ、いつも怯えながら生活していた主婦の貞子。しかしある日、強盗に犯された事をきっかけに、女としてたくましくしたたかに成長を遂げていく。

ネットフリックスより 

 犯されるとかネットフリックスに殆ど無いでしょう。でもネットフリックスって意外と外国の下品番組とかたくさんですからね!!ですがアレはエンタメ下品ですからね。今村昌平監督のやつは下品ではないですし。エロスってわけでもないですけど。

どんな映画??

まあそんな映画です。上にもたくさん書きましたが、割とハッピーエンドな映画なんじゃないですかね。貞子が成長したかどうかは置いておいて変化はありましたね。見てくれも良くなくて、親にも強く当たられ、夫もめちゃくちゃ、戸籍とか子供とかの関係もはちゃめちゃです。「なんでこんなに不幸せなんだろう」っていうセリフを何回も言ってますね。そんななんかグチグチ言ってばっかりの女が、ちょっとずるくなったり、自分に甘くなったりなにかしら変化はありますね。

あらすじ

ネットフリックスもかんたんに言ってくれてますが、主婦貞子の日常をローアングルでネチネチ撮っています。

いろいろ不幸な貞子ですが、夫が出張で(子供はばあちゃん家かな?)いない時に、強盗の平岡がやってきます。彼も同じように不幸な男なんですが。彼にレイプをされてしまうんですね。それで貞子は死ぬことを考えます。ふつう性犯罪による精神的ショックとかで死にたいとか動けなくなってしまいますが、さすが貞子家族とか周囲に何言われるか、家庭を壊しちゃうって考えての行動なんですよね。

それでも子供がやっぱり大事なのでなんとか生きる(ってか死ぬこと出来ないですよね)んですが執拗に平岡はついてまわります。身体を求めまくるんです。その間も不幸なことばかり。いろんな事実も明らかになって行きます。で貞子自身も変化していくんですね。だいたいそんな感じです。なんかなまなましいまま、昔の映画特有の聞き取りづらさもありながらやってます。

今回はだいぶ冷静に見れたんですが、一発目に見てたら心折れていたでしょうね。日活系の社会派映画のストックを重ねたことが功を奏していますね。もうどんなゲチョゲチョなやつが股から出てきてもビビらないですし。

好きなところ

強盗の平岡が、二度目のレイプをしにくるところが好きですね。やっぱり似た者同士でふたりの探究心がフィットしててなんだかんだ・・・って感じなんですよね。で主役の女性がまじで良いんですよ。顔、身体のあの微妙な薄汚さというか心地よさがあるんですよね。脱がされたときの背中の肉付とかが完璧なんですよね。

でそのシークエンスで好きなのは、平岡がレイプ(二度目)をしようとして揉み合うんですが、アイロンでじゅ~ってするぞ?って脅すんですね。そこのアイロンの使い方が上手でした。後半でもう一度使うのも含めてです。あとボッコボコにしたあとに電気がブラブラ揺れるんですね。そこで貞子の身体を見え隠れさせるのもすごいなあと思いましたね。

あとは貞子と芋虫です。最初と最後に芋虫のシーンがありますね。こういう芋虫とかをモチーフにするときって必ず最後は蝶になったり蛾になったりするじゃないですか。でもこれはそうじゃなくって最初は芋虫を愛でているところを母に見つかりぐっちゃぐちゃに握りつぶす。最後は腕に這わせて終わるっていう感じなんですよね。だから華麗に変化したぜみたいなことではなく、握り潰す必要がなくなったってことですよね。

まとめ

なんか日本語が聞きたくてたまらなくて選んだ作品がこれでした。ほかにもたくさんリストに見てない邦画がある中で選びましたね。まあ毎日野菜炒めばっか食べてても飽きるからってことで、カオマンガイを選んだ感じですね。東洋の香りがビンビンで良いスパイスになりました。

大学生と名画その90「ショコラ」(2000年)

「ショコラ」(2000年)

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ガチおもろじゃん

こんにちは。トトロを見ながら書いています。このリスト上でも数少ないアニメ作品で、コメントにも「何回目でもいい、また見る」ってくっさいこと書いていたので見ています。やっぱりいろいろ気になるところ出てきますね。くっさいっていってすいませんでした。でもやっぱりリスト製作者のコメントの意図がわからないです。そろそろ問題のシーンが来るので、注目してみたいと思います。

急な土砂降りってトトロがジャンプしてるのかなーって思いましたね。小学生かよ。

今日はそんな映画の「ショコラ」です。チョコレートがとても食べたくなる映画でしたね。なのでわざわざガーナチョコを溶かして別の何かを作ってもらっている始末です。魔女的な主人公がとてつもなくきれいなのと、若すぎるジョニー・デップがかっこよすぎます。面白かった。

リストによると

ジャンル:ラブラブ

監督:L・ハルストレム

主演:ジョニー・デップ

コメント: チョコレートを作る母娘(魔女?)が、閉ざされた村に倖せを呼ぶファンタジー。若きジョニー・デップ

リストより

 だそうです。ジョニー・デップ主演?一応母娘がメインの話なんですけどね。

ホント魔女っていうか、魔法っていうか漢方的なチョコなんですよね。そして「倖せ」なんなん?倖田來未でしか見たこと無いし、キーボードで表示も出来なかったので、倖田來未って打って、田來未の部分を削除してますからね。今も、倖田來未ってうって倖のところを削除しているし、今だって倖田來未の田來未のところを削除しています。無限倖田來未の法則です。今日はペペロンチーノを作って食べたのですが、あんまり納得言ってないので、今からまた作ります。おなかすいてるので。

どんな映画?

静かな映画ですが、いつも言う虚と実のバランスが良くて、いつの間にか見終わってましたね。たくさんの要素がスマートに配合されててヴィアンヌが作るチョコみたいな映画でした。恥ずかしすぎる。

あらすじ

舞台はフランスかイタリアの二択で、村か町の二択です。1960年か50年の二択でもありました。でガッチガチの宗教上の理由や、古くからのしきたりがたくさん残されている頭カチカチ人間たち、というか先祖代々村をカチカチにしてきた村長とかがいるかいないかの二択です。

そこに北風といっしょに、母娘がやってきます。赤い布かぶってくるんですよ。この親子は、先祖代々、なんかすごい効能のあるチョコレートやカカオを広めては定住せずに動き回っている人たちなんですよね。でもそこ頭カチカチ人間の村なので村八分かいじめの二択なんですよね。そんな中、チョコの力や母娘の明るい性格で色んな人の人生に甘味を与えていくというお話です。くっさ。

なんでこんな書き方になってるんでしょうか。一番キライだったはずですこういうのは。フリートークの落ちが今週流す曲のフラグになってるみたいなアレ。

まあ簡単に言うと、女性はこうしたらダメ、この仕事はアレしちゃダメ、とかいろんな縛りを変えていくお話です。セックスレスの夫婦にチョコあげたら解消したり、単純にうまくて通うお客さんが来たり、寂しい心や心の傷に効くチョコレートなんですよ。それで少しづつ街の人に受け入れられていくんですね。でも頭カチカチ村長(けっして悪い人ではない)からの反感を買ってしまいます。そこにまた定住しない民族のジョニー・デップが船でふらっとやってきて、村全体でそいつらにボイコットするんですよ。追い出すことは出来ないけど圧力かけるみたいな。主人公はそういうの嫌いなのでまたチョコレートを使って少しでも人の繋がりを作ろうとします。それでもう村長はカンカン。それを通り越して自分の信心を失いかけてしまいます。そんな中、母娘にも変化が訪れて・・・

って感じです。大きいことは起こりませんが、不思議な設定と細かい演出、で俳優のビジュアルや衣装も世界観を構築する一助になっていて入り込める映画でした。セリフもおしゃれで、ジョニー・デップも超かっこいいし。しかも誰も悪い人はいないんですよね。ラストも含めてハッピーになれるステキ映画でした。

好きなところ

この不思議な母娘の他にも魅力的なキャラクター達がたくさんいます。主人公たちはこの土地にやってきて空いている建物を借りるんですが、そこの管理人をしているおばあちゃんが好きです。ガッツリメインのキャラクターなんですけどね。この土地には会わない奔放な性格で娘とも絶縁中、孫には隠れて会うんですね。彼女のセリフや言動が面白いし、グッと来たりもして好きです。

そんな彼女の好きなシークエンスは孫に誕生日プレゼントを上げるところです。娘は正反対な性格をしていてカチカチ人間なんですよ。息子もそういう教育なんですが、ファンキーおばあちゃんの方が性に合っています。そんな2人が母親に隠れてこっそり会うのが、主人公のチョコレートショップなんですよ。そこで孫へのプレゼントの「詩集」を渡して、2人で読むシーン。あそこが大好きですね。

内容ははっきり覚えてないですが「蛆虫」とか「糞」とか下品な言葉のオンパレード。それを読み聞かせると孫は「完璧だよ。」って言って喜んで2人で笑うんですよ。私もおばあちゃん好きなので、このシーンが印象的でしたね。

あとはラストの神父さんの説教シーン。この場合の説教はあのクリスチャン的なやつです。村長は神父でもあり、転勤してきた若い神父に教育するんですがやっぱりしきたりに忠実なんですよね。それで若い神父さんが作った説教にも何度も手直し入れたり、何でも否定するような教えを教会で言うようにするんですよ。

ですがまあ色々あって、最後はこの若い神父さんが自分で作った、自分で感じて考えたことを説教するんですが、それがまあ感動的で。しっかり話のオチにもなっているし、とても響くいいこと言うんですよね。神様がどんなルールを作ったかではなくて、彼が地上にいた時どんな人間だったのか、人間性の話をしましょう。っていう文言から始まって、やさーしくお話くださるんですよ。良いラストです。これももう一回見たいシークエンスですね。

まとめ

なんかロマンス映画っていうからジョニー・デップに抱かれたいって思うために見たんですが、全然そんな事無くてなんか包括されたステキ映画でびっくりしましたね。チョコをモチーフにして展開していったのも面白いです。チョコ食べたくなりますし。登場人物も非常に多様性に富んでいてかつ、散らかりすぎないし、コンセプトから離れてもいない、そして最後は嫌な気持ちにならずに見れます。おすすめです。

今日もツタヤで5本借りてきました。いつの間にかこの生活も終わりを迎えつつあります。なんか切なくなって来ました。