ヒモ夫の日常

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大学生と名画その91「赤い殺意」(1964年)

「赤い殺意」(1964年)

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ネットフリックスにあったんかーーーーーーーい

こんにちは。今日の映画は今村昌平監督の「赤い殺意」です。この映画「あ」行じゃないですか。ということはめちゃくちゃ最初なんですよ。きょうDVDでみたんですが、普通にネットフリックスにあるじゃーーーーん😅

ネットフリックスって女子大生が見る映画しか配信してないので絶対に「赤い殺意」が配信してるわけがないって切っていたんだと思います。そして今日見ましたが、これがネットフリックスで配信されている意味がわかりません。女子大生か留学とかしたそうな男子大学生が見る映画しか配信していないはずのネットフリックスで浮きまくってる映画でしたね。

今日はそんな映画の「赤い殺意」です。ここのところ洋画ばっかりで日本語が聞きたくなったので(見たい映画が全てレンタル中だった)そっこー借りました。今村昌平監督といえば「復讐するはわれにあり」の監督ですね。あれは殺人犯の半生を大胆にポルノ感満載に描いたものでした。そして昔の日本の映画では女性の扱い方がすっげーんですよ。ほぼ物あつかい。これが普通だったのかもしれません。ヒットするってことはある程度共感されると思うので、こんな女がいて私も頑張らなきゃ的な思いがあったのか、これを当時の男性はどんな気持ちで見ていたのか非常に興味をそそられますね。

どっちも前作は男性主人公ですが、女性は切ってもきれないものだし、今回の「赤い殺意」では、不幸な女性として貞子を描いています。圧倒的にここで書く文量を間違えていますね。

リストによると

ジャンル:問題作

監督:今村昌平

主演:春川ますみ 西村晃

コメント :いわく言い難い「今村昌平」ワールド

リストより

 よっしゃー。いわく言い難いとかこの人達も言ってるからテキトーに書いてオッケーでーす。許されましたー。他にどんな映画撮ってるんですかねこの人。なんでこう日活の映画って変で面白いんですかね。

出身の監督たちで今でもめちゃくちゃ人気な人もいっぱいいますし。あのなんか人間人間してる感じがいいんでしょうか。

虐げられ、いつも怯えながら生活していた主婦の貞子。しかしある日、強盗に犯された事をきっかけに、女としてたくましくしたたかに成長を遂げていく。

ネットフリックスより 

 犯されるとかネットフリックスに殆ど無いでしょう。でもネットフリックスって意外と外国の下品番組とかたくさんですからね!!ですがアレはエンタメ下品ですからね。今村昌平監督のやつは下品ではないですし。エロスってわけでもないですけど。

どんな映画??

まあそんな映画です。上にもたくさん書きましたが、割とハッピーエンドな映画なんじゃないですかね。貞子が成長したかどうかは置いておいて変化はありましたね。見てくれも良くなくて、親にも強く当たられ、夫もめちゃくちゃ、戸籍とか子供とかの関係もはちゃめちゃです。「なんでこんなに不幸せなんだろう」っていうセリフを何回も言ってますね。そんななんかグチグチ言ってばっかりの女が、ちょっとずるくなったり、自分に甘くなったりなにかしら変化はありますね。

あらすじ

ネットフリックスもかんたんに言ってくれてますが、主婦貞子の日常をローアングルでネチネチ撮っています。

いろいろ不幸な貞子ですが、夫が出張で(子供はばあちゃん家かな?)いない時に、強盗の平岡がやってきます。彼も同じように不幸な男なんですが。彼にレイプをされてしまうんですね。それで貞子は死ぬことを考えます。ふつう性犯罪による精神的ショックとかで死にたいとか動けなくなってしまいますが、さすが貞子家族とか周囲に何言われるか、家庭を壊しちゃうって考えての行動なんですよね。

それでも子供がやっぱり大事なのでなんとか生きる(ってか死ぬこと出来ないですよね)んですが執拗に平岡はついてまわります。身体を求めまくるんです。その間も不幸なことばかり。いろんな事実も明らかになって行きます。で貞子自身も変化していくんですね。だいたいそんな感じです。なんかなまなましいまま、昔の映画特有の聞き取りづらさもありながらやってます。

今回はだいぶ冷静に見れたんですが、一発目に見てたら心折れていたでしょうね。日活系の社会派映画のストックを重ねたことが功を奏していますね。もうどんなゲチョゲチョなやつが股から出てきてもビビらないですし。

好きなところ

強盗の平岡が、二度目のレイプをしにくるところが好きですね。やっぱり似た者同士でふたりの探究心がフィットしててなんだかんだ・・・って感じなんですよね。で主役の女性がまじで良いんですよ。顔、身体のあの微妙な薄汚さというか心地よさがあるんですよね。脱がされたときの背中の肉付とかが完璧なんですよね。

でそのシークエンスで好きなのは、平岡がレイプ(二度目)をしようとして揉み合うんですが、アイロンでじゅ~ってするぞ?って脅すんですね。そこのアイロンの使い方が上手でした。後半でもう一度使うのも含めてです。あとボッコボコにしたあとに電気がブラブラ揺れるんですね。そこで貞子の身体を見え隠れさせるのもすごいなあと思いましたね。

あとは貞子と芋虫です。最初と最後に芋虫のシーンがありますね。こういう芋虫とかをモチーフにするときって必ず最後は蝶になったり蛾になったりするじゃないですか。でもこれはそうじゃなくって最初は芋虫を愛でているところを母に見つかりぐっちゃぐちゃに握りつぶす。最後は腕に這わせて終わるっていう感じなんですよね。だから華麗に変化したぜみたいなことではなく、握り潰す必要がなくなったってことですよね。

まとめ

なんか日本語が聞きたくてたまらなくて選んだ作品がこれでした。ほかにもたくさんリストに見てない邦画がある中で選びましたね。まあ毎日野菜炒めばっか食べてても飽きるからってことで、カオマンガイを選んだ感じですね。東洋の香りがビンビンで良いスパイスになりました。