ヒモ夫の日常

駄文、愚文

大学生と名画 番外編「もののけ姫」(1997年)

もののけ姫」(1997年)

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デイダラボッチだ・・・

こんにちは。まさか番外編なんて書くと思ってなかったでしょう。度肝抜いてやろうと思って書いてみました。

今日久しぶりに映画館に足を運び、「もののけ姫」を見てきたのです。一生に一度は映画館でジブリを、というコピーで6月くらいから全国でジブリを4作品やってます。一番売れた「千と千尋の神隠し」、根強い人気がある「風の谷のナウシカ」、宮崎吾朗監督の「ゲド戦記」そして今日見た「もののけ姫」ですね。

私は多少ジブリ見てますが、ほとんど記憶にないんですよ。小さい頃大好きだったトトロもほぼ初見って感じで見ましたし、魔女の宅急便は普通に初めて、ハウルもののけ姫ナウシカも「見た」ことしか覚えておらず、俺的ジブリランキング暫定チャンピオンだった千と千尋しか内容は覚えていません。

そこでトトロを見て、トトロが暫定チャンピオンに。そして魔女の宅急便を見て魔女の宅急便が暫定チャンピオンに。そして今回「もののけ姫」を見てチャンピオンになりました。楽曲しか覚えてないくらいだったので、初見に近い感覚で見ることが出来ました。それで本当に良かったです。小さい頃にテレビで見るよりも、もちろん今巨大スクリーンで見たほうがいいに決まってますからね。もののけ姫のテーマ曲「アシタカせっ記」が流れた瞬間に泣きそうになりましたが、感性をストップさせ内容にしっかり我慢しました。

あらすじ

中世・室町期の日本。いまだ人を寄せ付けぬ太鼓の深い森の中には、人語を解する巨大な山犬や猪などの神獣たちが潜み、聖域を侵す人間たちを襲って、荒ぶる神々として恐れられていた。エミシの末裔のアシタカは、人間への怒りと憎しみによってタタリ神と化した猪神に呪いをかけられ、それを解くために訪れた西の国で、数奇な運命に巻き込まれていく。森を切り開こうとするタタラ製鉄集団とその長エボシ御前、森を守る山犬一族、そして山犬に育てられた人間の少女サン。アシタカはその狭間で、自分が呪われた理由を知り・・・。

どんぐり共和国 作品紹介より

https://www.donguri-sora.com/products/list.php?category_id=256

 ってな感じのあらすじ。まあ言わなくてもわかるでしょうがね!!とりあえずです。そして見ていただきたい動画があります。


【UG】もののけ姫はナウシカの裏側を覗く作品である/ OTAKING explains "Princess Mononoke"

まあ私もこれから見るのですが、この方は私の尊敬する某オタキングです。この人のトトロ解説動画がたまらないほど面白くて、有料会員登録までしました。トトロという作品はジブリ宮崎駿にとって記念碑のような大事な作品で、いろんなところでいろんな作品とともに語られています。トトロは金ローでも、DVDでも最近見たので解説がとっても面白いんですよ。しかも素人がトトロは死神だ!とかいわゆる都市伝説を言ってるのではなくてですね、この人自身も業界人ですし、長く批評や解説をしていて知識量も半端じゃない。そしていつでもそれをアップグレードしていっているんですよね。OSをどんどん更新していっているんですよ。なのでほんと地方の新聞記事の隅っこに書いていることでも全てを収集しその作品の解説、自分の発信したい理論に関連しているものは、吸収し整理して私達に伝えてくれます。そんな中、「トトロ」という大きな構想の中で切り捨てたもの、描ききれなかった、中途半端に世間に伝わってしまったものの真実を見せるために描いたのが「もののけ姫」だそうです。

だから見るしか無い思い立ったが吉日ということで今日見たわけですね。

どんな映画?

 言わなくてもいいと思うので、あまり書きませんが、とてもワクワクする映画でしたね。最初からフルスロットルで宮崎駿をガーン!!!と出したような感じでした。この岡田斗司夫さんの解説で出てくる宮崎駿像と、私が記憶しているジブリ作品から想像する宮崎駿があまりにもかけ離れていたため、違和感があったのですが、この映画を見てこれが宮崎駿かーーーーーーーーー!!!!!!と思いましたね。最高の映画だと思います。

 たくさんのエンタメ、特に少年漫画とか影響を与えていますよね。ほぼ全部のシーンにおいてそれが見受けられました。知らず識らずに宮崎駿のDNAが流れた作品を見て、愛していたので、源流を見て気づかない、興奮しないわけがありません。面白かった。

最後にトトロの解説動画も張っておきますがそこで語られていたことを少し書きます。私がもののけ姫をみるモチベーションにもなったことなので。

トトロは、あの死んでいった神様たちの生き残りなんだそうです。トトロ一族は、太古の森があった(クスノキの原生林があった、日本半島だったころ)頃からこの土地に住んでおり、縄文時代までは人間と共存していたそうです。トトロとメイが出会うシーンに縄文土器が描かれていることや、様々なインタビューでの宮さんの発言から明らかになっているそう。ですが、人間の大規模農耕がはじまり戦いも開始、それに破れ追いやられた一族の最後の生き残りがあのトトロ達らしいです。

トトロは可愛いだけでなく、恐ろしいものを背負った存在で、「トトロ構想」ではその共存から争い、そして滅び、何があったかも知らない無垢な2つの種族が、互いを理解しないまま、「友達」になるという美しい瞬間を描いたものなんです。

それをエコロジーとか、自然を大切に!みたいな捉え方をされた挙げ句、エコロジストとして扱われたのが嫌だったようで、じゃあ続編(時間軸としてはトトロ以前)として神様と人間の争いを描くか!!!ってなった。

他にもたくさん興味深い解説がしてあって非常に面白い。考察ではなくて解説なのがいいですね。気になる方は是非見てください。


ジブリ特集7 君はまだ“本当のトトロ“を知らない!『となりのトトロ』のダークサイドとは何か?/ OTAKING explains "My Neighbor Totoro"

 

好きなところ

もはや何でも好きなんですが、今回は見る時に細部を見ることを心がけてみました。こういうなにか目的を持って観賞ができるのも映画館で見るメリットの一つです。

そこで今回メモするのはカメラの効果と、音の話です。

カメラ効果の好きなとこなんですが、ズームインです。この撮り方がとても印象的でした。まず1つ目は、主人公アシタカがシシ神を初めて目にするシーンです。怪我をしてしまったタタラ場の男を連れて森を抜けようとするアシタカが水を汲む際に、遠くに光を見つけます。直感的に神だとアシタカは感じていましたが、大木の隙間にグーン!とズームインするんですよね。アシタカが何かを捉え、それが何であるかを直感的に映したシークエンスです。色彩も非常に神々しく、引き込まれました。

その次は、山犬に育てられた少女サンが、タタラの長エボシ御前に向かっていくシーン。森を開拓するエボシを恨み殺すことを目的としているサンが、村に単身殴り込み、挑発的なエボシに向かい一直線に走ります。

映画ではそこをCGを使って、魚眼レンズっぽい画角の中央にエボシを据えて一気にズームインします。サンのスピード感や、緊迫したシーンから一気に戦闘シーンに入ることによって臨場感が増していました。こういうとり方もよく見かけますよね!!かっこいい。

2つ目に音ですが、アシタカが右手で放つ弓矢の発射音ですね。

「キィィンッ!!!!!」

ってなるんですよ。映画館で聞くとあんなにも鋭くて、気持ちのいい音だというのがよく分かります。彼の呪われた腕から放たれる弓矢だけその音でしたね。あの音を聞きにもう一度映画館に行きたいです。

まとめ

いやあおもしろかった。とりあえず映画館で4作品見れるうちに全部見たいと思います。ブログを書くかは別ですが。現在、ジブリでダントツ一番好きなもののけ姫ですが、もしかしたらまた王座が変わるかもしれません。ポケモンセンターにも行けたので、本当に今日はいい日でした。

最後に「もののけ姫」のラストシーンで、最後少しだけ復活した森に、こだまがいる

描写がありますが、そのこだまがトトロの先祖らしいです。

というのもこれは後付設定らしいのですが、ジブリで早くに亡くなった天才アニメーターの女性がいて、彼女がこのアイデアを持ちかけたところ宮崎駿は即OKを出したそうです。乙事主のセリフで「我らの一族をみよ、身体も小さく、言葉も喋れぬほど馬鹿になっておる」といっていましたね。トトロもたった2mしかないし人語も理解できません。退化した愚かな神です。そして人間のメイとサツキも人間が何をしたか忘れてしまった愚かな存在だそうです。そんなお話だったんですねトトロって。