エヴァンゲリオンの話
この前一人で雨に濡れながら10時間近く日比谷に居た。グラードンいっぱい捕まえて、オシャレぶって流行ってるハンバーガー屋さんにも行ったりしたけど。
理由はエヴァンゲリオンの新作映像が放映されるイベントがあったからで、アホみたいに並んだけど楽しかった。隣で見てた190くらいある眼鏡の優しそうなおじさんと友達なったし。
2020年、公開
エヴァのフォントがほしい今日このごろだけど、今回は大人気アニメのリメイク映画版の「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」について書きます。
といっても詳しい解説とか裏設定とかは詳しい方いっぱいいるし、なによりすべて理解するのは不可能で不必要だから、今回は見てない人が見たくなるように、見た人には解釈の仕方の一例になるように書いてく!
新劇場版の序・破を中心に書くよ!
エヴァ知らんし、今更なあと思う人のために!しかも今NetflixでTV版と旧劇場版は全部見れるしエヴァの公式アプリでは新劇場版が無料で見れるから全部見てもええし、新劇場版からでもぜひぜひみてくれ。目次乗っけとくから気になるとこだけでも。
『新世紀エヴァンゲリオン』TVCM 15秒 - Netflix
このCMがまたかっこいいんだ。名作は、いつ始めてもいい
えゔぁんげりおんってなんね?
エヴァ好きって言ってるとよく聞かれるのが「エヴァってなんなの?ロボなの?」だ。
あと昨日「エヴァの怪獣」って言われた。
前々からエヴァについては下書きあったんだけど、その発言もあって書くことにした!
どういう物語なのか
主人公の男の子が「エヴァ」に乗ることになってしまって襲ってくる「使徒」とバトルをして地球を守る話
ってことはだいたい知ってると思うんだけど、基本はそう。
もう少し詳しく言うと、「生き物同士の生存競争」と「家族」の話。
内容については後で少し触れるけど、簡単に言えばそう。
隠されたテーマとしては「日常」と「男とは何か」とかだと勝手に思ってる。
みんな大なり小なり嫌なことがあって、それを乗り越えたり、やり過ごしたりしてどんどん歳をって行く、みたいな当たり前に俺達がやっていることをでかいスケールでやっている感じかな。
だから見る人によっていろんな解釈やシンクロの仕方があっておもしろいんじゃないかな。単純に物語やアクション、バトルものとしてもめちゃくちゃおもしろいんだけどね
エヴァはロボットなのか
こっから少し本題に行くんだけど、エヴァンゲリオンはロボットではない。
という見た目はしているし、解釈の仕方によってはロボットなんだけど。
エヴァンゲリオンの世界では一つの惑星に一つの生命しか存在できないっぽくて、それでさっきの生存競争とつながるんだけど。
簡単に言うと、
隕石と共に使徒の祖先が地球にたどり着く→なんか知らんけど人間の祖先も地球に来ちゃうwith隕石→使徒は不死身が特徴で人間は知恵がある→使徒が隕石の影響で寝ぼけてる間に頭のいい人間はあっという間に地球を支配→使徒激おこ→襲ったろ
それで使徒と戦うためにDNAとかそういうのから使徒っぽい人間を作っちゃえ!ゴチャゴチャ機械とかつけちゃえ!魂入れちゃえってなって、
汎用人型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオンが作られた、という感じ。
おれもあんまり詳しくないからなんとも言えないけど、原作ではこんな設定。リメイク映画の新劇場版では語られてなくてそこがまた良いんだが。
これでエヴァがロボットじゃない言って事と、エヴァンゲリオンの中で行われていることを俺たちも日常的にやってる事がわかるよね。
バイト先に新しいやつが入ってきたぞー!とか自分より可愛い子が転校してきたぞー!とか、政治でもビジネス界でもどこだって同じような争いをしてて、その中で登場人物がどううごくのか。
新世紀エヴァンゲリオンっていうタイトルもめっちゃ良いよね。
新しい時代の生存競争の中、最前線に立たされる主人公は俺たち人類の代表なんだよ。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序
長すぎるから駆け足で
テレビアニメとして一旦終わったエヴァだったけど、庵野監督はガンダムみたいにいろんな広がりが見たかった。(派生作品や作品が一つのジャンル化すること)
でも複雑でとっつきにくかったから、じゃあ作り直したるわ!ってなったのが
ヱヴァンゲリヲン新劇場版シリーズ。このブログでは公開されている三部作のうち2つについて書いていく。(三個目は特殊だから)
序ではTV版の1話から6話をベースに作り直しております。ちなみに。
碇シンジの物語
このエヴァンゲリオン新劇場版序は主人公碇シンジがどんな少年で、どういう存在なのか。監督がシンジをどう思っているかがふんだんに書かれた話。
お父さんは地球を守る組織の偉い人。おいていかれて施設かなんかで育てられたシンジは重い自意識の病気にかかったまま、いきなりお父さんに呼び出されて「敵来てるからエヴァ乗らないんだったら帰って^^」と言われるとこからはじまる。
シンジはとにかく不安定で矛盾している空っぽな男の子で
「傷つきたくないし、誰にも迷惑かけたくないし傷つけたくないし...」
みたいな感じ。見たらわかるんだけどシンジにはいろんなものを移入できるきがする。それくらい空っぽだった、そのように見える。
そんなシンジは、嫌って言いながらもいろんな決断をしていくんだけど、それを見るたびにキリキリしたへんな気持ちに追い込まれる。この作品でシンジを通して俺が感じたことを、3度の使徒との戦いから書いてく。
シンジっていう男
シンジにとってエヴァに乗ることは嫌なこと。避けたいことなんだけど、結局3回乗る。その一回一回に乗らなければならない理由、シンジを動かしたものがある。それぞれのきっかけは別だけどシンジの精神世界中では共通しているものだと思う。
一回目 呼ばれてすぐ、お父さんと傷だらけの綾波レイを見た
二回目 乗ってる途中敵が怖くなるけど避難所から抜け出した同級生の姿を見た
三回目 大人たちも必死で生きようとしていることを知り、いろんなつながりをみた
一回目から三回目までどれも、使徒が来てやばいもうヤダ~ってなってるシンジが戦うことを決めるきっかけなんだけど。
俺たちがものを判断するときって、プラスマイナス、メリット・デメリットで判断するよね。それで自分の価値観で比重を計って行動すると思うんだけど。
このシーンからいかにシンジがやばいことしているか、強いやつなのかがわかる。だからあんな見ててキリキリするのかと。
どの選択も圧倒的にデメリットのほうが多いのに、ほぼマボロシくらいの頼りない希望でも踏み出す力がシンジにはある。共通している「誰かの」「誰かに」っていうシンジの強い執念じみたもんがあるんだよね。そこがシンジのかっこよさで、簡単にできることじゃない憧れが生まれる部分でもあって。
この3度のバトルシーンとその他シンジの日常のところから、アンバランスさとかっこよさを感じられて、グッとシンクロする事ができる仕組みになってる。
碇シンジとはこういう男だ。って言ってると思う。
綾波レイもだいぶとっつきやすい存在になっていて、魂がTV版とは違うんだなというのが最後のシーンでわかる。碇ゲンドウのメガネを捨てた右手でシンジの手を取るシーンからは次回作でのテーマの片鱗を見ることができる。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破
こっからはかなりぶっ飛ばしていく。ながすぎる。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破ではアニメシリーズをなぞりながらも、新しいキャラや展開、設定などがたくさんあり謎が深まる一方。。それがこのエヴァ現象のいいとこなんだが。
碇シンジの「つながり」の物語
前作とは打って変わって、日常パートや人間ドラマ、ギャグ、そしてシンジ以外のことも多く描かれていて、まさに三段構成中の「破」って感じ。永遠に日常パートが続いてほしいくらい。
いろんな「つながり」を見ることができる。
新しい要素としてキャラクター達の性質がより細かく追加されていること。
これはアニメ版から乖離してテンポが上がっているからできたことだと思うが、シンジが料理男子であることや、綾波レイの周りに対する関心の高まり(シンジの影響有り)、アスカが色んな意味でかわいすぎる事とか、他にもなんかキモいホルマリン漬けがでてきたり、エヴァを三体以上持てないって設定でてきたり。
こういう新しい要素の追加+今までのことを語らない事によって、旧作との食い違いが起こったり、でも引き継いでいる部分も散見できることによって逆に俺たち側のやることを増やす結果になっていて非常におもしろい。
庵野監督の「破壊と不完全さ」
庵野監督は「破壊」が好きな監督らしくて、そのいろんな破壊がアニメ版よりもフリが聞いていてどぎつい。完璧なものより不完全でかけているものが好きらしい、ロボットでも精神でも。
シンジ達が綾波の提案でみんなで食事会をするはずだったのに、事故か仕組まれていたかわかんないけど、使徒によってシンジの繋がりかけの「つながり」をぶっちぶちにちぎっていく。あんなに幸せそうで上手くいっていた、行きかけていたものを破壊していくところすごい。
そんな構築と破壊の構造のなかで深まるシンジとお父さんの確執。でもその構造の先には欠けているものを求めての成長が待ってて、またエヴァに乗る。しかも今度は「誰か」じゃなくて自分が乗りてえから乗るっていうね。もう泣く。
その一人の男の成長から、見たこともない次回作につながってくって感じ。
結局なんでハマるのか
小さい頃に再放送でアスカのおっぱいのシーンで好きになったエヴァだけど、見れば見るほどおもろい。
戦闘のかっこよさ。エヴァがガンガン動いてやられて壊れながらも戦うシンプルなかっこよさと、エヴァ乗ってるときのパイロットたちのセリフや心情も、めちゃかっこいい。
日常パートのときのキャラクターの陰と陽の魅力や、セリフの豊かさもある。沖縄居酒屋の店内までも細かく作るとことかも好き。劇中のBGMや楽曲も良いし、新劇場版では...
でも一番は「謎」だと思う
わけわからなくなるくらいの「謎」
とにかくエヴァンゲリオンを通して言えるのは、とにかく謎が多くて複雑で意味深すぎること。TVアニメでも謎や伏線が多すぎてクレームがでたり、新劇場版の最新作「Q」にも同じようなことが言える。
見て終わったあととりあえず解釈・考察ブログを見ながら考えたりするくらい。
ストーリー的にもそうだし、作品や監督の意図を読み取るのも難しい。
でもそれが楽しいんだと思う
NBAの移籍予想して来シーズンを待つみたいな。謎や伏線を解決するために続き見たのにまた謎でてくるし解釈難しいし。
っていうふうな見る側もやることやらないといけないことがハマる要因だと思う。これ難しいって言われてるものを見たら理解したくなるじゃん。理解できる=一般より頭いい俺かっけえってなるし。
大天才庵野監督を理解したい、伝わりたいっていう見てる人の気持ちと登場人物達がシンクロしていくのがおもしろいことなんじゃないかな。
新世紀人類の代表であるシンジくんはこれからどうなるんだろうか
宇多田ヒカルの存在
ちょこっと上でも触れたけど、序・破あわせてエンディングテーマは宇多田ヒカルの「Beautiful World」って曲が使われている。宇多田ヒカルはエヴァファンで、感想とかをインタビューで答えてたら「彼女わかってる!ぜひ!」ってなってこの曲をエヴァのために創った。
歌詞やメロディもシンジ達や彼女自身をそのまま曲にしたくらいピッタリ。そしてエンディングテーマへの入り方の演出も両作品ともにかっこいい。
あの見た後の余韻はこの曲じゃないと出せないものだと思う。
あと、どの曲もそうだけどあの宇多田ヒカルの新しくて懐かしい曲はあの声と音感じゃないと成立しない。
「Traveling」とかめちゃくちゃだけど宇多田ヒカルだからクールでかっこいいし!
今日はずっと「Beautiful World」聞きながら生活してた。いつ投稿するかわからんけど。
長くなりすぎたけど、まとめるとおれエヴァンゲリオンすきってこと!ここまで読んでるやつなんていやしないだろうけど!もし長すぎて気分悪くなったやつがいたら曲聞いて癒やされてくれ~。
温故知新だな。
Utada Hikaru「Beautiful World」 Directed by Tsurumaki Kazuya