【ネタバレ・感想】『マリグナント』 令和に”ヤツ”が爆誕した件
『マリグナント』を観た
ホラー映画は詳しくないので、書かないでおこうと思いましたが大好きな作品になったので感想だけでも書いておきます。
ここにざっくりとネタバレなしで概要を書いておきます。
あまり詳しくないので、説得力不足かもですが、流行に逆らった作品だと想います。
流行と言っても、話題になっていた『ミッドサマー』や『OLD』などしか私は観ていませんが、その作品が持つ、現象や人間的な恐怖という要素よりも、この作品は私が昔親しんでいたホラー映画などに近い感覚です。
個人的には大満足でした。すごく面白かったです。
ほんとに情報を入れずに見てほしいので、例え話でネタバレなしゾーンを締めたいとお思います。
王貞治や長嶋茂雄というスーパースターを生で観戦し応援することはできなかったけれども、俺達の世代は大谷翔平というレジェンドがいるぜ!
と言った感じです。これがネタバレギリの『マリグナント』感想です。
※ここからはネタバレ含んだ感想です。
怖さとサスペンス
怖さの質が徐々に変化していくのが面白かったです。最初はガブリエルによる不可解な殺人やホラー的演出に単純にびっくりするような怖さでした。
しかしエミリーとガブリエルの絆が見えてくるうちに、一体あいつは何なんだ?というサスペンス的な感情が混じりはじめて、後半の伏線回収に向けて疑念と恐怖が募っていきます。
謎の取り入れ方がホラー映画の文法と違うのでその異質さも相まってすごく面白かったです。エンタメドラッグである伏線回収も、「なんやそれ!」と思うことも多々ありましたが、さすがドラック。気持ちよかったです。
「流産の原因は養分を吸い取っていたの!」
「なるほど!!!」
となってしまいました笑
ニューヒーロー爆誕
はやくガブリエルのフィギュアを出してください。
ジェイソン、フレディ、フランケンシュタイン、ブギーマン、チャッキー、ペニーワイズなどなどに並ぶホラー界のニュースターが誕生しました。
エミリー&ガブリエルです。
監督自身も大博打で作ってみました的なスタンスだったらしいので、不思議な作品なのは間違いないですが、それにしても新しいホラー映画の敵キャラと言うか、アイコニックなキャラにしてはかっこよすぎでした。
生まれたときから数々のモンスター達が存在していた世代の私からすると、このニュースター誕生が嬉しかったです。
あのビジュアルが良いですよね。表面は綺麗な女の人の真っ白い顔で、立てた襟で口元が隠れている。真っ黒のレザーコートと手袋、そして切れ味抜群のトロフィーの片割れ。ジャパニーズ・ホラーモンスターっぽい、生命を侮辱していると宮崎駿にキレられそうなキモい動き。女囚人と警察官を全員ぶっ殺すアクションと主人公っぷり。
いやーかっこいい。俺らの世代のジェイソンはこれか!と思いました笑
ホラー映画としては賛否が分かれること請け合いですが、私はカジュアルなファンなので大満足。とにかく早くフィギュアを出してほしいです。
これまで出来の良いフレディやジェイソンのフィギュアをまんだらけ等で見かけるたびに、カッコいいけど昔の人のホラーヒーローだもんな~なんて思っていた私を呪いから開放してくれました。
最後に1つ文句を言うなら、妹が研究所で駐車する場所もっとあっただろ!あんな崖ギリギリに車止めなくてもよ!トヨタのCMみたいになってたぞ!