【GW映画レビュー その4】『ゴジラ×メカゴジラ』ー釈由美子の受け口が、好き。
【GW映画レビュー その4】『ゴジラ×メカゴジラ』
今日はミレニアムシリーズ、機龍二部作と言われるシリーズの一作目
「ゴジラ×メカゴジラ」です。
正直期待していませんでした。米国産のゴジラ(キングコングはおもろかった)で割と疲れてしまっていました。
しかも、向こうはデジタルを存分に生かした壮大なスケールのゴジラ。
今回のゴジラは特撮ですね。
特撮というのはですね、模型やコンピュータを使った特殊撮影という意味らしいです。ということは、アメリカの2010年代の特撮vs日本のミレニアム特撮と言っても良いかもしれません。
圧倒的に日本の勝ちです。めちゃくちゃ面白かった。
ゴジラ×メカゴジラ!!!っていうタイトルが出るとこまでの一連の映像(アバン)で涙出ました。
僕はオタクなので泣いた、とよく言います。泣いてない時もたまにあります。
とにかく良かった。素朴さというか地味さみたいなものが、現実と虚構を結びつけていると言うか、今の日常の延長線上にある恐怖や興奮を呼び覚ましてくれるというか。
モンスターバースシリーズは現実味が無かったんです。地に足がついてない感じ。でも日本のゴジラにはありました。これから「特撮」として評価が高いゴジラ映画を調べて、見たいと思います。
とにかくそんな感じです。実はすぐに『シン・ゴジラ』を見ようと思っていたのですが、少しあとに回して、まずは平成とミレニアムゴジラを数本見てから、シン・ゴジラ、そして初代ゴジラと平成ゴジラなりを見たいと思います。
そしてGW最終日は、『ソウルフルワールド』を見ます。ゴジラウィークなのにね!!
あらすじ
ゴジラが再び出現し、日本各地を破壊。残された唯一の希望は、1954年に死亡したゴジラの骨から造られた生体ロボット、メカゴジラ。人類の反撃が、ここに始まる。
(Netflix)
ってな感じ。撮影方法やアクションは別として、展開やドラマに少しツッコミどころや足りてない印象を受けた部分もアリましたが(命のはなししてるとことか、メカゴジラがゴジラに反応してるとこ)それを補って余りあるリアリティでめちゃくちゃ楽しめました。
しかもどうやら次回作で、色々語られる部分もありそうなので、足りなかった部分を補填してくれるのかな~とも思っています。
どんな映画???
最近、巨漢詐欺師・岡田斗司夫さんの遺言(書籍)を読んでいたんですが、テーマという概念についての話が面白かったので、これからはそのへん意識して書いていきたいと思います。
書籍に関しては、「ブログに書くほどでもないな」と思ったので、例のあの場所で書いて自己満しようと思います。
テーマは単純に「特撮のかっこよさ」と「立ち向かう」ということかなと私は思いました。平成の中盤くらいですか??その時代とも良い感じにマッチしているんじゃないでしょうか。
過去の災厄を武器にたくましく反撃を開始する人々がかっこよく描かれていましたね。果たして社会がそれを果たせたのかはわからないんですが…
好きなところ
まず冒頭のアバンが良い!自衛隊の隊員たちがバタバタしてます。船、ヘリ、特殊車両が何やら「大型台風」に向けて準備をしているところから始まります。その描写もリアルです。
そして大型台風がやってきて、取材クルーが海をバックに中継映像を撮影している。
びしょ濡れのキャスターの奥で、海が大きくうねります。
それも「おお!!」ってなりました。高波が怖い。そして次の瞬間に、見覚えのある背ビレがヌ~っとせり上がる。
そうです、ゴジラが海からやってくる。こんな早く出てくるんだ!と思ったんですが、勢いづけるにはとっても良い演出だと思います。
すると雨のなか、続々と対特殊生物自衛隊の兵器をつんだ車両がやってきます。
54年に起きた大災害から45年。日本はその事件を契機に数々の怪獣から襲われており、それに対応するための組織として特自を立ち上げる。その優秀な指揮官が本作の主人公・安城茜です。(受け口の釈由美子)
台風のために、戦艦も戦闘機も出せず、陸で対応するしか無い。
車内で助手席の隊員が釈由美子に「海も空も援護なしですね……」
と不安を吐くと、車両のフロントガラスからのショットになって、安城(受け口の釈由美子)は助手席をちらっと横目で見て、真顔でカメラを睨みつけます。
ッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!
かっこよ!!!!!こんな男顔でしたっけ?
クールな女性指揮官っていうのがたった数秒でわかるめちゃくちゃかっこいいシーン。まじでかっこいい。
逃げ惑う住民たち。雨のなか、何かに向かうゴジラ。「俺のうちが~!」と叫ぶ柳沢慎吾。
走行している内に、特自の戦車がゴジラを捉える。
このシーンだけではないんですが、戦車や車両のキャタピラーをローアングルで撮るのめちゃくちゃにカッコいいです。これもリアリティが増す。
隊員たちの全然動じてない表情や、怪獣攻撃までのオペレーションをしっかりセリフやテロップ交えて描くところなども好きです。
ミサイルなどでの強襲、対特殊生物への兵器を使うも、ゴジラは無傷。
為す術もないなかで安城(受け口の釈由美子)が重大なミスを犯し、複数名の隊員が死んでしまいます。ゴジラに対してただ呆然と見上げることしかできない安城(受け口の釈由美子)。
ゴジラは雷を轟かせながら、天高く咆哮をあげる。音楽も最高潮に盛り上がります。
そこでタイトルです。バックに浮かぶ「機龍」の二文字と、前列に色違いの「ゴジラ」が2つ並びます。カメラが引ききった後に、「機龍」の文字が光りを発し崩壊。その閃光の中に、ゴジラ×メカゴジラのタイトル。そして音楽が止まる。
とても良いアバンでした。ゴジラのどうしようもない強さ、作品のリアリティの水準、日本が怪獣に対しどうやって生き抜いてきたか、主人公は一体どういう人物なのか。
すべてが詰まった完璧と言っていい冒頭シーン。
これは泣くでしょう。めちゃくちゃリアルなCGを使った怪獣やビル、戦闘機、爆発や炎よりも、細かく、徹底された、動きやオペレーションの描写のほうが、リアリティが出るのを体で実感。好きです。
長くなるのでもう1つだけですが、機龍が暴走してしまうシーンも好きです。
活動限界間際に、高層ビルをそのまま突き抜けていくところ!され凄い。どうやって撮影したんでしょうか。
その後「困ったら夕日」作戦で、夕日をバックに完全沈黙する機龍がまたかっこよかったです。
まとめ
こうでなくっちゃあ!!と思いました。
高校生のことに早めに受験が落ち着いたので、ツタヤに足繁く通っていた時にもゴジラ映画は見ました。その時も面白かったんですが、今見ると更に面白い。
こうやって昔みた映画や作品を見直すと、新しい発見があったり自分の成長を感じられるのでいいですよね。「観たからいいや」が一番もったいないと思います!
観たい時に観るのが一番ですけどね!!!