ヒモ夫の日常

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大学生と名画その60「ニュー・シネマ・パラダイス」(1989年)

ニュー・シネマ・パラダイス」(1989年)

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この日のために映画を見ていたんだ

こんにちは。課題を毎日一個ずつ終わらしていっています。良いペース。この状況下での新大学生はとにかく大変そうです。よく話す機会があるんですけど、みんな大変そうですね。教授たちも課題の分量とかわかんないんで溢れかえっているそう。そして理系のこも大変そうです。理系の同級生と院に進んだ先輩と仲良しなんですが、課題の波や、研究室にほぼ日駆り出されたりとつらそうです。私はちんぽこ文系野郎なので、こんなパラダイス生活を送れていますね。ありがたい。

今日はそんな映画の「ニュー・シネマ・パラダイス」です。いやあ名作。人間って面白いくらい「タイミング」ってものがありますよね。この映画が今の私のもとに来るのも仕組まれていたんじゃないでしょうか。60本目という節目で見れて嬉しいです。いろいろ思う所ありました。簡潔に書くよう善処します。

リストによると

ジャンル:泣こう!!

監督:ジュゼッペ・トルナトーレ

主演:フィリップ・ノワレ ジャック・ベラン

コメント: 映画好きには、たまらないイタリア映画。爺さんは田舎の映画館の映写技師。映画の名台詞で人生を語り、少年トトは、目を丸くしてそれを聞く・・・。

映画って、どの国でも、人間が創る最高に楽しい発明品なのだ。ケニヤの映画館では、明かりがついたら僕の隣の席にマサイ族が座っていたし、サンフランシスコの映画館では、クリント・イーストウッドがいた。何回でも見よう。

リストより

 ってな感じです。良いコメント書きますね。この爺さんが良いんですよね。沢山の映画のシーンが劇中に出てきます。駅馬車が出た時はテンション上がりました。その他にも君の瞳に乾杯のやつとかもあったような気がします。正直わかんないですけれども。この爺さんに出会えただけでこの映画100本見る生活やっててよかったですよ。母が言うには地上波放送で一緒に見たことあるらしいです。ぜんぜん覚えていませんが。

ほんと映画が好きな人にはたまらない映画だと思います。面白い構造をしている映画で、すごいなあって思いました。

数々の映画が少年の夢を広げていく・・・。世界中を優しい愛と感動で包んだ珠玉の名作

映画館を取り巻く人々の人生模様をユーモラスかつノスタルジックに描き出す。映写技師との交流と、作中で流される様々な映画を通して、少年が成長していく姿が感動的。

戦後まもないシチリアの小さな村。少年・トトは、母の目を盗んで、村唯一の娯楽である映画館・パラダイス座に通い詰めていた。映写技師・アルフォートは、映写室に潜り込むトトに困った顔。だが次第に、二人の間には不思議な友情が芽生えていく。

インターナショナル版の本編は124分。完全オリジナル版となる174分のバージョンも存在する

U-NEXTより

 珠玉ですね。私も好きです。普通にユーモラスな部分が面白いのもいいですね。基本的に私ゲラなんですよ。ザコシショウが出るとすぐ笑っちゃいますしね。この映画でもたくさん笑いました。

アルフォートでしたっけ?アルフレードじゃなかったですか?字幕がアルフレードだったのでそれで行きます。思い入れあるので。こうなったら完全版もどこかで観るっきゃ無いな。本や漫画もそうですが、結局無限にコンテンツってあるのでコツコツ数珠つなぎで消費していくのがベストな気がします。自分が見たくないのまで消費する時間はないですからね。

どんな映画?

基本的に、映画と少年と老人をメインにした話の作りです。トトが成長していく姿や、アルフレードの心情など、感動しますが、それにしてはプロットに情報がやや多めなんですよ。さっきも言ったように、ユーモアがあったりちょっと切なさがあったり、いろいろ盛り込まれてるんですよね。

多分この題材を使って、「人生」と「映画」の主に2つに焦点を当てた作りになっていると思います。その表現したいものを同時平衡で映していくバランス感覚がすごいなあと思いましたね。

リストのコメントにも書いてありましたが、映画っていうメディアの理想形を描いていた。だから映画好きおっさんの心をうち、ジャンル:泣こう!!っていう書き方さえさせてしまっている。そして私も少なからず映画が好きだし、このトトと同じ若者目線で見れるのでそこも感動する。私達って生きてますから、「生き方」とか「夢」とかそういうの実感したことがあるじゃないですか。そういう部分での心の共感もできるし、映画が好きな人は登場人物たちの映画を見る表情や、情熱を共有することができる。この二段構えでどっちもおろそかにならずに表現していると思いました。だから面白いんですよね。

映画見てるときってこれなんだよなあって思いましたもん見てて。その描写がうまいです。散らかりすぎず絞り過ぎずな映し方でしたね。今でこそあんなふうにみんなで映画館でワイワイすることはあまりありませんが、ちいさな映画館でやる応援上映とかだとあんな雰囲気ですね。そしてたびたび出てきて申し訳ないですが、「カメラを止めるな!」では毎回がそんな雰囲気でした。おっきいシネコンとかでは違うと思いますが、私が通っていた「シネマ・ロサ」では毎回笑いが一杯で、終電から並んでチケットを買った最後の応援上映&舞台挨拶の会ではもうカメ止めファンで大変なことになっていましたね。みなさん2桁以上見ているのは当たり前で、もう並んでる時点で知ってるんですよ。Twitterのハンドルネームで呼び合って、コミュニティが出来てましたね。なんかあの雰囲気を思い出しました。ニュー・シネマ・パラダイスの話ししてねえな。

好きなところ

少年とお母さんの関係が良くなるとこが好きです。最初はメッチャ殴られたりしてるんですよ。お母さん超美人なのになんか怖いんですよね。たまたま叱られて殴られているところをアルフレードが助けます。そこから二人は仲良くなりますが。

お父さんが戦死しているんですよね。トト。子供ながらにそれを理解し、受け入れているんですが、お母さんがまだそれを受け入れてない。もちろんまだ死んだという報告が無いのですが、帰ってくる時期はとっくに過ぎている。それでお母さん不安定なんですね。で映画館でニュースみたいなのも流してて、そこで写真の父親とそっくりの人が映っている。その頃にはトトは映写機を任されるほどだったので母親にそのフィルムを見せるんですよ。そして泣きながら手をつないで帰るんですよね。そこからは二人の関係性が変わります。お互いを思いやった良い親子ですよね。さりげなく描かれていますが、好きでした。そしてアルフレードと大好きな映画があったからトトは大丈夫だったんですね。

で好きなセリフが沢山です。ここではLINEのメモ機能でメモった選りすぐりのやつだけ紹介しますね。

1つ目はアルフレードのセリフ。大きくなったトトは軍隊へ行きます。辛い兵役を終え帰ってきたトトはアルフレードに会いに行く。そこで海で二人で話すんですよ。そのシーンは全部いいですね。久しぶりに帰ってきたトトにアルフレードは村を出るように言います。そして「二度と帰ってくるな」というんです。そして好きなセリフで「ノスタルジーに惑わされるな 自分のすることを愛せ 子供の時、映写室を愛したように」と言って彼を突き放します。この時のアルフレードの気持ち・・・。もし私に息子が出来たら言うセリフ暫定一位です。映画見てればわかりますが、アルフレードの積年の思いが詰まった良いセリフです。

そしてアルフレードの葬式で久しぶりにあった母親との会話でもいいセリフがあります。「ここにあるのはまぼろしだけ」ってセリフ。これもいいですね。トトは母親と妹を捨てて村を出たことを謝るんですよ。それに対してのお母さんのセリフです。あんたのすることは全て正しいから、村を出ても何も文句ないよ!逆にいいことだと思う!ここにあるのはまぼろしだけだからね。みたいな感じだったと思います。好きです!!

まとめ

いやーこのタイミングで見れてとても良かったですね。これまで見た映画も沢山出てきました。俺って一人ニュー・シネマ・パラダイスをしてたんだな、と思いましたよ。そして田舎出身であることも重なってトトに超感情移入しちゃいました。=アルフレードの言葉をモロに食らったわけですね。だから上で書いたセリフが好きなんですよ。私も高校生になると同時に地元の島を離れ、この状況下で帰省して久しぶりに3ヶ月以上実家にいるんですよ。しかもそこで映画ばっかり見てて、自分の将来のこととかいろいろまた考えるじゃないですか一人でいると。まさに兵役から帰ってきたトトなんですよ私は。そこでアルフレードからの溢れた言葉に背中押されたってわけですね。

できれば100本目であってほしかったんですけども、このタイミングでみれてほんと良かったです。