ヒモ夫の日常

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【復活】大学生と名画その47「草原の輝き」(1961年)

「草原の輝き」(1961年)

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ホロッとしてしまいました。

こんにちは。祖母と「ぶらぶら町中華」を見ることがアナザースカイな俺です。昨日は情けないことに映画生活を休んでしまいました。前日に寝不足のまま午前中に活動して、その夜もポケモンに朝まで興じてしまっていたんですよ。しかも毎日こんな生活を続けていますし、その他ラジオや漫画、アニメ、テレビ、読書と目しか使ってないんですよね。考えれば。そして抜いていい授業では、いろんなことを並行しながら授業を受けてましたからそりゃキャパオーバーを起こしてしまうはずです。いきなり38度出てました。考えてみればこんなこと前にもありました。大学1年生の時です。これは「今月気づいたこと」で書こうと思います。

そして今日はそんな頭パンクしたヒロインが出てくる「草原の輝き」です。名作でした。ラスト10分の刹那さと言ったらもう。涙がホロリンチョとしてしまいました。その間にマジで誰か知らないおじさんが町中華を食べていて、マジで腹が減りました。来週は母親を連れて町中華を食べに行きたいと思います。お母さんと美味しいものを食べに行きたいです。

リストによると

ジャンル:ラブラブ

監督:エリア・カザン

主演:ウォーレン・ベイティ ナタリー・ウッド

コメント: 本当に良いものは時代を超える。青春映画の金字塔。恋する二人に、後ろから忍び寄る「社会」と「家族」の影を描いて、せつない。邪魔するものが無い恋・・・なんて、あり得ない。あれば、少女漫画のように甘いか、試験管に入れて殺菌し尽くした水のようにまず以下、愛欲にただれた蜜の味か・・・だ。映画が萌え盛る草原のように輝く「恋」を描けなくなって久しい。この映画の足元にも及ばなかった自分も、もどかしい。あのセリフ、あのカット・・・なんべん真似したことだろう・・・・(カンカンリストより)

 ふー。久しぶりにブログを書くと腕が痛い。そして今日は観て分かるように超絶贔屓映画ですね。多分上手く行かない恋をしていたんでしょう。これを観た当時。このおっさん達は。

ですがほんとにいい映画です。普遍的なものだから良いのかも知れません。さすがエリア・カザン監督。なんでこう若者の抑えきれない気持ちを描くのがこんなに上手なんでしょうか。意味がわかりませんもう。

今の少女漫画は割とビターな印象です。そして蒸留水は飲んではいけません。愛欲にただれた蜜の味に関しては書いてる人もよくわかってないのではないでしょうか。

あのセリフ・・・はわかりました。多分ですが、タイトル通り素晴らしい輝きを教えてくれる名作です。

~終わり~

若さゆえに苦悩する恋人たちの姿とその行く末を描いた青春ドラマ

甘く切ない悲恋の物語ではあるが、男女それぞれが悩みながら選んだ未来のポジティブさに感動する。親の影響など、数々の確執を乗り越えて迎えるラストシーンは必見。

高校生のディーニーとバッドは恋人同士。だがディーニーはセックスに保守的な母親の影響で、彼に全てを許せずにいた。ある時、バッドは性的衝動を抑えきれずに他の助成と関係を持ってしまう。それを知ったディーニーは大きなショックを受けて・・・。(U-NEXTより)

 ってな感じのあらすじでございます。八割くらい内容言ってない?これ。え?でもね本当にラストが良いんですよ。泣きましたね。中華屋見ながら。

ほんとねアメリカの若い子たちってバンバンやりまくってるイメージじゃないですか。沖縄県の初体験年齢高いらしいよ、みたいな噂と一緒ですよ。ディーニーは超かわいいんですけどママが口うるさいんですよね。2ちゃんの処女厨並です。でバッドの親も問題なんですよね。ディーニーに関しては母親の過剰な愛で、バッドはやっぱ社会とか家柄とかもありましたね~。今は触れませんが、気が気でなかったとおもいますよバッドも。青春残酷物語でもありましたが、ある時代の若者ってマジでセックスしかすることがないんですよね。今作の二人はまた違うケース(マジで純愛です)なんですが、時代背景っていうかこの移ろいやすい時代では仕方のないこと何でしょうね。

どんな映画

二人の切ないってかもどかしい恋愛をエリア・カザン節を効かせて描いた映画です。このバッド役の人は知りませんが、ディーニー役はどっかで見たことあるなと思いました。そしてブログを見返していたら思い出しましたね。クレイジーボォォイでおなじみのウエストサイドストーリーでヒロイン演ってました。繋がりが見えてくるとおもしろいですね。

これも「ストーリー」と「プロット」っていう観点から書いてみましょうかね。

基本的にはよくありがちな制約のあるラブロマンスです。これまでも沢山無理難題を超えた恋愛劇を見てきました。カサブランカ風と共に去りぬ、耳飾りの少女もでした。非常に繊細でしたが。この映画も割と繊細です。だからこそ刺さるし時代を超える映画になると思います。些細なことですが、青春ってのはそうなっちゃうんですよね。今も家のWi-Fi契約決まらないってだけで不安定な心になるんだから。情けない俺。

話を戻してコメントにあったように障害のない恋愛映画は難しいと思います。観る側というよりかは、創る側にとって鬼門でしょう。何か伝えたいものがあってそれを構築できる能力がないと映画って作れませんからね。二人の愛の中になにかテーマを醸し出さないといけないですから。真中淳平、あいつ結局どんな映画撮ってやがったんですかね。

でその中に入れたかったのがまさに草原の輝きっていうなんか劇中の教科書に乗ってた詩ですね。そこまできちんと構築してストーリーを作っているって感じです。プロゲーマーは映画監督にもなれますよ。

そして映っているものは非常にシンプル。自分より大きなもの、そして大きい叶わねえって思ってるものに振り回されていくちょっと不幸なカップルが切り取られています。情報量は多いほうだと思います。本人たちの表情やセリフもしっかり描かれていますし、時代背景、親の心情や思いも大体はセリフに残されているし、言動からも伺えます。

好きなところ

っていうか私は男なので、浮気をしてしまったバッドの弁護をしなければなりません。

ディーニーだってやりたいんですよ。毎晩二人はあってドライブとかします。そしてどっちも大好き。もうすぐにでも結婚したいと思っている。ディーニーももちろん甘えます。キス魔です。普通にリビングで首にキスしまくってきます。それでいざ抱きしめて本気キスをすると「ダメよ・・・」ってなる。これを毎晩、365夜繰り返しています。どっちもすごいムラムラなんですよ。ディーニーは母親のせいで純潔でいなければ切腹くらいの気持ちでいるんです。結婚するまではダメだと。

だからバッドは早く結婚をする&自分の夢を叶えられる路を選ぼうとします。油田会社の息子ですからアホほど金持ちです。農場もでっけえのをもってます。バッドは2年で卒業できる農業大学をでてディーニーと結婚。そして小麦と子供を作りたかったんですよ。まさに彼の描いた理想の人生です。ですがおやじが許しません。どうしても自分ができなかったことや、思い描いたせがれになってほしいんですよ。面倒だから女や子供は創るなよ!!とか言ってね。バッドは苦肉の策でディーニーとの結婚を2年我慢することに決めたんですがそれを四年間みっちり勉強してからにしろ!と強引に従わせます。耐えられないなら、他の遊びやすい女で気を紛らわせばいい。俺もそうした!とかいってドンドン彼を追い込む。そして彼はめちゃくちゃモテる。しかもクラスで男なら誰でもオッケー!って言ってる女からもアタックされているんですよ。そしてそんなモヤモヤしていても、ディーニーはガンガンキスしたり何したりしてくる。そういうことが積もりに積もって全部開放してしまうわけですね。

そっからはもう可哀想です。ディーニーはもちろんバッドも。ディーニーの好きなシーンなんですが、辛い時は風呂に入れとか母親に言われて、バッドに何されたか問い詰められるんです。ままに。そこでディーニーはブチギレて全裸で母親にぶつかります。そこのセリフや演技が良いですね。悲しい。

そしてバッドも死ぬほど後悔をする。何度も今すぐ結婚する!!!ってなりますが、おやじがまた止める。しかもディーニーは自殺未遂をしてしまい精神病院に行ってしまいます。うーん、ほんとありそう。普通にこんなこと起こってそう。そして結構「大げさじゃない?」とか思っちゃいそう。なんですが、そこがリアルなんですよね。そういうはたから見れば些細なことで揺れ動くのが青春だし、そこを演出するエリア・カザン監督の妙技です。おもしろい。

まとめ

いい映画でした。ラストシーン良いです。ぜひ観てほしい。

草原の輝きっていう詩ですが、要約すると「草原の輝きは枯れるともう元には戻らないかも知れないけど、その奥にある力に気づくことが大事なのよ」って感じです。この詩は劇中に2回出てきます、そこで自分の草原の輝き論を構築できます。2回チャンスがあるのでせっかく2時間費やすんだから考えましょう。

そしてリストのあのセリフっていうのは。「そうさ あるがままでいい」

ってところだと思います。泣けます。この二人の行く末がどうなったか自分の目で確かめてみてください。