ヒモ夫の日常

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大学生と名画その22「グレン・ミラー物語」(1954年)

グレン・ミラー物語」(1954年)

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トロンボーン奏者になりたい

 

 

こんにちは。暇だったのでもう一度この名画100のリストをちゃんと読んでみると、「一年で100本見ろ」って書いてました。しかもリストには続きがあって、普通に116本ありました。なんだか気楽になりました。逆にね。

今回の映画は「グレン・ミラー物語」です。〇〇物語っていうタイトルやめたほうが良いと思うんですよね。損してますよ。これは偉大なスウィング・ジャズの生みの親であるグレン・ミラーさんの生涯と人生をかけて創った素晴らしい音楽たちについての映画です。だから「ボヘミアン・ラプソディ」と一緒なんですよね。「フレディ・マーキュリー物語」じゃかっこがつかんでしょう?喝だ!

沢山の名曲たちが映画を彩ります。なんと心地良い昼下がり。快晴の日に部屋にこもるのにもってこいな映画です。

リストによると

ジャンル:音符マーク

監督:アンソニー・マン

主演:ジェームズ・スチュワート ジューン・アリソン

コメント: グレン・ミラーの生涯。伝記映画なのに、泣ける泣ける!全編に流れるスイング・ジャズの名曲に癒やされよう。(カンカンリストより)

 もう一度リストを見返しても音符マークのジャンルについての言及はありませんでした。ミュージック映画だと思います。本当に名曲ばかりです。そしてこのコメントを書いたおじちゃんたちが涙を流した理由もわかります。

スウィング・ジャズ創始者グレン・ミラーの半生を映画化

善人がはまり役のジェームズ・スチュワートが主演。「真珠の首飾り」をはじめとする彼の音楽が物語を彩る。ルイ・アームストロングら大御所ジャズメンが特別出演

若いトロンボーン奏者、グレン・ミラーは苦しい生活のなか、新しい音楽を作り出そうと腐心していた。やがて、ポラックの編曲助手として採用され、彼の楽団と一緒に演奏旅行に立つ。ある時、グレンは学校時代の女友達・ヘレンを誘って求愛するのだが... (U-NEXTより)

 なんか今回使った表現と各コメントがにていて恥ずかしいです。

主人公であるグレンは自分の才能とやりたい音楽、現在の音楽、そして仕事としての演奏などなど様々なものを抱え葛藤しています。トロンボーンの腕も良いんですが、1奏者として生涯を終えたくない。でも演奏もしたい。みたいな。

「音楽は楽器は1つで演奏するものではないと思うんだ」というセリフからも、編曲をしたり自分の楽団や自分の音楽を求めていることがわかります。とは言えお金も必要なのでポラックさんとこで、編曲助手をしつつトロンボーンを吹いて回る生活なんですよ。2年位そういう生活するんですが、やっぱり夢を諦められず、ニューヨークで途中下車。音楽の勉強をしながら夢を追いかける。そしてヘレンっていう女友達を強引に呼び出すんですよ。公衆電話で「お前がいないとなんか無理っぽいから明日の11時の列車で来て!え?婚約者いる?でも結婚はまだでしょ?明日するから!」って言います。そしたらヘレンのヤツ来ます。そこから物語は大きく動いていきます。

どんな映画?

ジャズ好きにはたまらない映画でしょう。私はぜーんぜんわかりません!とにかくずっと何らかの音楽は流れているし、ルイ・アームストロングの超かっこいい歌唱も聞けます。

でこのグレン・ミラーがつくったスウィング・ジャズが超気持ちいいです。これは私も聞けそうです!多分普通に現在の吹奏楽部とかもやってるくらいの曲だからでしょうね!親しみやすい!!敷居も低い!(あくまで聞く場合)

ほら俺なんかは「趣味?お酒とジャズかな~笑」とか平気で言う大学生を心底憎んでるじゃないですか、だから丁度いいのかもしれませんね!!

そしてこの今でも誰でも知っているっていう事実がまた、映画を際立たせるんですよ。

ってか酒が趣味とかお酒に詳しいっていう大学生、マジで損しかないのでやめたほうが良いです。女には受けない(アホならok)し、調子乗ってるって思われて年上にも嫌われますよ。私なんて少し飲んだことあるって言っただけで未だにバイト先のおじさんに嫌われてますからね。なにもイキってないし、詳しいとも趣味とも言っていないのに、顔が良いだけですぐ恨み買っちゃうんだから。辛いぜ。

好きなところ

名曲が流れているシーンはだいたい好きです。「イン・ザ・ムード」とか「ムーンライト・セレナーデ」とか超絶有名だし、こうやって創っていたのか!!みたいな盛り上がること間違いなし。

そして安心してください。元から曲名を知っていたわけではありません。見たら大丈夫。ボヘミアン・ラプソディを見てからあの曲がボヘミアン・ラプソディって知ったでしょう?それと一緒❤

そして好きなシーンの話をします。グレンはなんだかんだ奥さんと支え合って楽団を持つんですよ。編曲もしつつ指揮もしつつ、好きなトロンボーンも演奏し続ける。不運だったり、うまく行かないことも沢山です。そんな中ついに自分の音楽を見つけるんですね。そこが好きです。

それが「ムーンライトセレナーデ」って曲です。CMとかにも使われているのでぜひググってね。この曲は割と最初にできた曲でした。NYに来てすぐだった気がします。そして少し飛んで。2つ目の楽団で公演が決まり、前日にリハをしてます。そこで主旋律の楽器の一人が唇を切ってしまう。上手いトランペット奏者だったので変わりはいないんですよ。そこで「決めた!徹夜して編曲する!!!」って言い出すんですね。それで徹夜で楽譜に手を加えていきます。(主旋律をクラリネットに変更する)でそこでも好きな演出なんですけど、楽譜に音符を書いていくのに合わせてその音がバックで流れるんですよね。良いです。

そんなアクシデントから誰もが知る超名曲が生まれるんです。最高です。実際リハしてる時の「おれやばいもの創っちまったぜ...」っていう表情も最高です。

そして公演へ(完成版のリハのショットから流れるように本番に繋がれています)そして会場の誰もがヒットを予感します。

で少し時間は戻るんですが、奥さんであるヘレンと再開した冒頭のシーン。二人で散歩をしているとグリークラブの練習に遭遇します。そこでまたキーとなる曲「茶色の小瓶」を練習してるんですよ。そこでヘレンがこの曲を好きだという。そして「素敵な曲を聞くと、うなじがゾクゾクして毛が逆立つ感じがするの!」と超可愛く言うんですね。

で時は戻り、「ムーンライトセレナーデ」を会場で聞いているヘレンはうなじを触って、指揮をしているグレンに微笑みます。最高ですね。ゾクゾクしちゃってます。でその後に「彼は自分のサウンドを見つけたわ」って超可愛く言うんです。この一連のシーン。まるでボヘミアン・ラプソディでしょ?

後好きなのはヘレン役のジューン・アリソンさんの顔です。

 

まとめ

たくさん書いてきましたが、そんな名曲の誕生秘話や葛藤とともに心地の良いジャズが流れていく。いい映画でした。もっと沢山いいシーンもあります。軍隊のとことか。超いいっす。

そして私も泣いたところがありました。大体はラストシーンだと思いますね。もちろん彼が奥さんへプレゼントした「茶色の小瓶」もそうですが、彼の音楽家としての夢について語るシーンですね。コメントを書いたおじさんたちが泣いた理由ももちろんわかりますし、私のような若者でないと感じられない感動もありました。

皆さんも是非、グレンの夢を叶えられるよう、この映画見てくださいね。買ってる猫が来たのでなでます。終わりです。